【運動機能低下者割合の経年変化】
◆運動機能低下者割合とは?
以下5項目のうち3項目以上当てはまる人の割合。
(1)階段を手すりを使わず昇ることができない。
(2)椅子からつかまらず立つことができない。
(3)15分位続けて歩くことができない。
(4)過去1年で転んだ経験が1度または何度もある。
(5)転倒に対して不安である。
女性は2019年から2022年にかけて増加しており、コロナ禍で町の介護予防教室が休止した事が大きく影響し、運動する機会が減った事で低下者割合が増加したと推測されます。
また2022年では、外出頻度が減少した事で「転倒の経験」は減少する結果となりました。
逆に男性は、コロナ禍の影響を受けず経年的に見ても横這いで推移しています。男性の場合、介護予防教室に参加される方は女性に比べて少なく、活動の変動に大きく影響しなかったと考えられます。
運動機能は老化とともに筋肉が減少することで低下します。町では重りを使用した体操を週1回行い転倒予防強化に取り組んでいます。筋力低下が気になる方は町の重りの体操(いきいき♪ながら体操)をお勧めします。
【認知症リスク者割合の経年変化】
◎図8から男性も女性も増加傾向にあります。
認知症になる前から予防することが大切です。
◆認知症リスク者割合とは
以下の項目から算出される得点が7点以上の人の割合。
1.年齢75歳以上。
2.収入のある仕事をしていない。
3.現在治療中、または後遺症のある病気(糖尿病)がある。
4.うつ傾向・うつ状態。
5.物忘れが多い。
6.あなたの心配事や愚痴を聞いてくれる人がいない。
7.スポーツグループに参加していない。
8.バスや電車を使って1人で外出できない。
9.自分で食事の用意ができない。
10.自分で請求書の支払いができない。
11.年金などの書類が書けない。
12.新聞を読まない。
13.病人を見舞わない。
認知症リスク者割合は、2016年から2019年にかけて減少しましたが、2019年以降は増加傾向にあります。
「3.糖尿病」「4.うつ病」「5.物忘れが多い」「7.スポーツの会非参加」「12.新聞を読まない」の項目が増えた事で全体的に認知症リスクが増加しました。
認知症リスクの改善対策として、就労支援、男性の糖尿病対策、移動支援により外出の促進を図る、社会参加促進、新聞などの読み物の促進が効果的であると思われます。
■健康とくらしの調査のまとめ
(1)コロナ禍の影響で運動機能の低下が見られましたが、2023年は徐々に改善してきています。このまま介護予防教室や畑仕事を継続し日頃から身体を動かすよう努めましょう。
(2)認知症リスクとして、「糖尿病のリスクアプローチ」「外出の手助け」「新聞を読む」などの支援を行うとリスクを軽減できると思われます。自身の生活を見直し、悪化しないよう自己管理をしっかり行いましょう。
(3)介護保険の申請をした場合、結果が出るのに2か月以上かかることがあります。介護保険はデイサービスなど予防として利用することも可能ですので、早めに相談をしましょう。
出典:一般社団法人
日本老年学的評価研究機構(JAGES)
問い合わせ先:福祉課地域包括支援センター
【電話】30–6000
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