震災の記録と記憶を伝える・過去から学ぶ教訓
198名が講演会と歴史探訪で学ぶ
館山市立博物館の企画展「関東大震災と館山」に合わせた講演会と歴史探訪が、南総文化ホール等で行われました。講演会には167名、歴史探訪には31名が参加し、今年で100年を迎える関東大震災の爪痕や歴史、防災について理解を深めました。
◆講演会
博物館と中央公民館の連携による「ふるさと講座プラス」では、産業技術総合研究所の宍倉正展氏が「くり返す巨大地震が生んだ館山の大地」をテーマに登壇し、房総半島の地形が地震によって形づくられたことや、市内に残る地形変動の痕跡を紹介しました。
コメンテーターとして登壇した博物館元館長の岡田晃司氏は、歴史学の立場で、今なお残る地震隆起の痕跡や集落の様子、地形がもたらした街並みや地震と向き合ってきた人々の暮らしの変化など、様々な視点から解説しました。
防災講座では、市危機管理課長の清野賢一が地震・津波から身を守るためには「自助」、「共助」が重要であることや、地域の自主防災組織が果たす重要性について紹介しました。講演会には、館山総合高校家庭科の家庭クラブメンバーら2年生5名も参加し、「災害時の避難方法などを楽しく学ぶ『防災すごろく』などを作成している。館山市の災害の歴史を学んで、今後の参考になった」と話していました。
◆歴史探訪
関東大震災ゆかりの地を探訪
歴史探訪では、バスで市内の関東大震災ゆかりの地を巡回しました。地形変動がわかる見物海岸、柏崎地区の被災状況・支援金が記録された国司神社の記念碑、安房郡全体の被災状況や救援体制が記録された鷹島弁財天の記念碑、震災で亡くなった人を慰霊するためにまつられた震災記念観音堂と震災記念反省地蔵尊を巡りました。
参加者は「館山市が地震の影響をこんなに受けているとは知らなかった」「見物海岸はよく行くが、身近に地震隆起の痕跡があるとは知らなかった」と話していました。
問合せ:
中央公民館【電話】23-3111
博物館【電話】23-5212
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