こども食堂は、こども用ではありません。
県では「こども食堂」を応援しています。当初、こどもの貧困が話題になり、所得の低いご家庭のこどもさんを対象に食事の提供が行われたこともあり、「こども食堂」のイメージがこどもの貧困対策に固定されてしまいました。そうなると利用しにくいので、まず、すべてのこどもが対象になり、さらに2世代3世代の交流も含めた地域のコミュニティ作りの場となってきました。
私が育った昭和の頃は、近所のおじさんに叱られるのは当然で、地域で子育てをしていました。当時はおせっかいな大人が多かったわけですが、今こそ、顔の見える地域づくりが求められています。
ある「こども食堂」では、こどもは無料、大人は300円で運営。独居老人に声をおかけして食べに来てくれるようになったおばあちゃんが、気づくとボランティアで料理を作ってくれています。「こども食堂」は孤食問題の対策、子育て支援から地域のにぎわいづくりに発展しています。
「こども食堂」を新たに始める団体には、食品衛生の講習会や炊飯器などの備品購入費に上限40万円の全額補助をします。さらに多世代交流など機能強化のための費用には上限20万円の補助があります。すでにこども食堂を実施している場合でも機能強化の補助金がもらえます。
こども食堂は今年の5月末で75か所。地域づくりが目的なので、実際に「たいよう食堂」や「げんき食堂」などこどもと関係のない名前が多いです。県内の小学校区に1つは「こども食堂」を作りたいので、「こども食堂応援ネットワーク」をつくりました。地域づくりに県民の皆さんのお力を貸してください。
こども食堂応援ネットワークのHPはこちら
本紙を参照ください
和歌山県知事 岸本 周平
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