◆家庭での会話全てが性教育
日常からの会話の積み重ね全てが性教育だと思います。5~8歳は、自分を知ること、自分を大切に思うこと、自分を大好きになること。9~12歳は、違いを認め合うこと、差別をなくす、人と自分は違っていいと腹落ちすること。12~15歳は、選択肢を知ること。15~18歳は、自分でつかみ取ること。これらを意識して子どもと接していきましょう。
また、子どもたちから性に関する質問をされたとき、自分で答えるのが難しくても「必ずあなたに答えてあげるから、ちょっと待ってて」と言って、性教育の本や絵本や「まるっと!まなブック」を手に入れてください。お子さんと一緒に読んだり、思春期の場合は、机やトイレなどに置いたりして、情報を届けてあげましょう。保護者が同じ情報を共有していること、この本に書かれている事は何でも質問していいことなどを一緒に伝えてあげて下さい。
直接保護者に相談できない場合は、信頼できる周りの大人たちやユースクリニックが子どもたちを守る仲間になっていけたらいいなと思います。
地域で、家庭で学校でみんなで若者の健やかな性の健康を守っていきましょう。
≪高橋 幸子(たかはし さちこ)さん≫
産婦人科医
埼玉医科大学 医療人育成支援センター・地域医学推進センター助教
「彩の国思春期研究会」代表理事
全国の小・中学校・高等学校で年間100回以上の性教育の講演を実施。NHK「あさイチ」、「ハートネットTV」、「夏休み!ラジオ保健室~10代の性悩み相談~」などに出演。テレビ、インターネットなど番組の医学監修を行う。
【著書】サッコ先生と!からだこころ研究所~小学生と考える「性ってなに?」(リトルモア)、「自分を生きるための<性>のことSRHR(性と生殖に関する健康と権利)編」(少年写真新聞社)など。
◆編集後記
内閣府の調査では、「自分自身に満足している」と思う13歳~29歳の若者は、諸外国では約74~87%だったのに対し、日本は約45%だったそうです。
包括的性教育が日本でも浸透し、子どもや若者の自己肯定感や幸福度が高まっていくといいなと思いました。
*****
男女が共に活躍できる社会を目指して
「燦」とは…
燦(さん)という言葉には、「鮮やかに輝く」という意味があります。
男女が性別にとらわれることなく、ひとりの人間として尊重し合い、社会の中で充実した人生を送れるように、そして社会の対等なパートナーとして活躍できるみんなが輝く社会を目指して、この情報誌をお届けします。
情報誌「燦」を一緒に編集してみませんか。興味のある人はご連絡ください。
企画・編集:市民総合相談室
(【電話】049・262・9025)
<この記事についてアンケートにご協力ください。>