■身体の健康はお口の健康から。
虫歯や歯周病は、決して口の中だけの問題ではありません。
認知症・糖尿病・肺炎・肥満など多くの全身疾患の原因になることも…。
身体を健康に保つために、お口の健康を考えてみませんか?
全身の健康にかかわる健口を保つためには、虫歯や歯周病の直接の原因となる歯垢(プラーク)を除去するセルフケアが大切。しかし、それだけでは磨き残しが生じ、そこから虫歯や歯周病が進行してしまうことがあります。
そうならないために必要なのが歯科医院での定期的な検診。虫歯や歯周病のリスクを減らし、早期発見、早期治療につなげることができるため、町では、幼児期に歯科健診を行い、子どものうちから、かかりつけの歯科医院を見つけられるように促しています。
また、子どもの健口づくりの取り組みは他にも。
■子どもの健口づくり
給食の時間が終わった昼下がりの三芳小学校。校内放送で『歯をみがこう!』の音楽が流れる中、児童たちが熱心に歯磨きをしています。
歯のセルフケアの習慣付けをするこの「歯磨きタイム」は、町内各小学校で行っている取り組み。歯を磨く子どもたちは、「毎日しっかり磨いてるから虫歯ないよ!」と明るく答えます。
各校では「歯磨きタイム」に加え、歯科衛生士による歯磨き指導や食生活へのアドバイスを行う「歯科保健指導」を実施。歯の表面のエナメル質が薄く、特に虫歯に注意が必要な乳歯が残るこの時期に、効果的な口腔ケアの方法を身に付け、日々実践しています。
■大人の健口づくり
一方、永久歯が生えそろった大人の健口づくりでは歯周病予防も重要です。虫歯と異なり、痛みなどの目立った自覚症状が無いまま静かに進行していく歯周病は、初期では気付くのが難しいもの。歯を失ってしまう前に、町が行う「歯周疾患予防検診」を積極的に利用するなど、早期の対策をとることが必要です。
身体の健康はお口の健康から。裏を返すと、口の不健康は、全身に広がる危険性もあります。
■衰えはお口から
噛んだり、飲み込んだり、話したりするための口の機能が衰える「オーラルフレイル」は、口から始まる老化のサイン。症状が進行すると改善が難しく、要介護状態となってしまうおそれがあります。
そこで町では、フレイル全般を含めた口の機能向上を目的に「体力向上集中教室」や「いきいきセカンドライフ講座」を開催。噛むことの大切さを学び、オーラルフレイルにならない、進行させないための取り組みを行っています。
「噛めない」ことから始まるオーラルフレイル。歯を失うことは全身の衰えにつながっています。
■あなたも健口づくり
永久歯は失ったら二度と生えはてこない、いわば生涯のパートナー。最期の時までこのパートナーと共に健康で幸せな日を過ごすためには、日々の健口の取り組みが不可欠です。
あなたも歯科医院の予約をして、自分の口の現状を確認するところから、健口づくりを始めてみませんか?
○食事を美味しくとるために
体の健康はお口の健康から、本当にそう思います。食事を美味しくとれることが健康にとって大切なことはご存じでしょう。歯が失われたり、歯に痛みがあったり、のどの飲み込みがうまくいかなかったりすると食事が楽しくなくなります。
私たち三芳町歯科医師会は、皆さんの健康のお手伝いができるよう、かかりつけの歯科医院としてお待ちしています。
三芳町歯科医師会 会長
清水歯科医院 清水学院長
■残存歯数が多いほど、医療費は低い!?
40歳以上を対象にした口の健康と医療費に関する調査では、歯の本数が20本以上ある人は、5本未満の人に比べて、年間医療費が約19万円少ないという結果が!みなさんも定期検診で医療費節約しませんか?
〔出典〕平成25年度香川県 歯の健康と医療費に関する実態調査
■オーラルフレイルあなたの危険度は?
自身で簡単にチェックできます。チェックリストでご自身のお口の健康状態を確認して早めに対策をしましょう。
〔参考〕一般社団法人日本老年医学会、一般社団法人日本老年歯科医学会、一般社団法人日本サルコペニア・フレイル学会「オーラルフレイルに関する3学会合同ステートメント」2024
赤の選択肢に2つ以上当てはまる人はかかりつけの歯科医へ!
→10/23(水)の体力向上集中教室。歯がない場合は放置せず、入れ歯などで補うこと。大切なのは歯がかみ合うかどうか。などを学び、声を出しながら口の体操を行いました。
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