■みんなで備える
自主的に防災組織を結成し、日々災害に備えている藤久保第3区。その自主防災会で役員を務め、防災士の資格を持っている蕪木さんに共助の備えについて話を聞きました。
いつ起こるかわからない自然災害の発生を防ぐことは困難でも、対策で被害を最小限に抑えることは可能です。
防災対策の考えで、「自助・共助・公助(通称:三助)」という言葉をご存じでしょうか。自身や家族で備える「自助」、隣近所や地域で助けあう「共助」、行政が行う「公助」で、一般的に災害時の助けとなる割合は、自助が70%程、共助が20%程、公助は10%程と言われています。
また、災害の規模が大きくなればなるほど、行政も被災をして公助の機能が低下するため、自助と共助の重要性は増していきます(下図)。
※出典…日本火災学会
○自主防災組織
三芳町で「共助」を支えているのは、住民の皆さんによる自治組織の行政連絡区や自主的に防災活動を行う自主防災組織。
中でも、防災に特化した自主防災組織は、防災訓練や備蓄資機材の整備などを定期的に行っています。
「災害の時に一番大事なのは、隣近所で助け合うことだと思います」。そう話すのは藤久保第三区自主防災会の蕪木忠政さん。
元消防職員で防災士の資格を持つ蕪木さんは、現職時に研修で阪神淡路大震災後の現場を訪れた経験があります。
「隣近所で助け合って、火を消したり、助け合ったりしたという生の声を住民から聞き、共助の重要性を強く感じましたね」。
過去の震災の教訓を胸に、創意工夫を凝らしている藤久保第三区自主防災会。災害時の行動マニュアルを作成して全戸配布するなど防災意識向上を図った結果、平成27年に防災担当大臣から表彰を受けました。
○あなたのまちの共助は?
三芳町には、14の行政連絡区、7つの自主防災会があり、有事の際にはこれらの住民のみなさんが中心となって、避難所運営を行う計画になっています。
1人では難しくても、みんなならできることもあります。個人で備える自助に加え、みんなで力を合わせて備える共助で命を守るために。行政連絡区に加入して、自分のまちの共助を知り、災害に備えてはいかがでしょうか。
→2019年に藤久保第三区自主防災会で実施した子ども防災訓練。「小さい頃から防災意識を持ってほしい」と実施している催しです。水消火器を使った消火訓練やバケツリレー、傷病者の搬送訓練など幅広いメニューを体験しました。
※実施内容は年によって異なります。
■「共助」を支える自主防災会
○北永井第二区自主防災会
町での地域連携避難訓練の他に、年末には自主防災訓練で消火や炊き出しなども行い、有事にも冷静に対応できるように日頃から備えています。
会長 渡邉泰弘さん
○藤久保第1区自主防災会
有事の際に一時避難所になる集会所を「行きやすい場所」にするために訓練の他、イベントも開催。地域住民の安全確保に努めています。
会長 深沢伸浩さん
○藤久保第二区自主防災会
共助のためには、日頃のコミュニケーションが大切。無理のない範囲で気軽に参加できる地域活動として、若い世代を中心にたくさんの方のご参加をお待ちしています!
会長 牛丸智行さん
○藤久保第三区自主防災会
1人1人が防災会員という意識を持つことが重要。その上でいざというときに助け合える地域の輪をつくって行けたらと思い活動しています。
会長 西内一夫さん
○緑が丘防災会
有事の際は、身近な隣近所が一番大事だという思いから、催し物や防災訓練などを企画するなど定期的に地域の連携を図っています。
会長 松島秀行さん
○藤久保第六区自主防災会
耐震化・家具の倒壊防止・火災の防止など、命と財産を守るため「備え」が重要。消防署や県の危機管理課、建築安全課と連携した防災訓練や「ぼうさい瓦版」の発行などで「備え」をしています。
会長 吉田政三さん
※「吉田」さんの「吉」は環境依存文字のため、置き換えています。正式表記は本紙をご覧ください。
○みよし台第1区自主防災会
共助の重要さを周知し、防災意識を高めるために年2回防災会報を発行したり、町の地域連携避難訓練に合わせて独自の訓練を行っています。
「安否確認のカードを独自配布!」
防災委員長 木山正吾さん
■始めよう!共助の備え!
01 行政連絡区に加入しよう!
行政連絡区とは?自分はどこの行政連絡区?右コードで確認。
※コードは本紙をご覧ください。
02 自主防災組織を結成しよう!
会の設立や備蓄の購入には補助が出ます。
問合せ:自治安心課
【電話】内線265~269
■防災を体験しよう!
○藤久保第三区自主防災会 子ども防災訓練
他の行政連絡区の子どもたちも参加OK!
日時:8/21(水)9:00~11:00
場所:北松原公園
内容:煙訓練、消火器訓練、地震体験車、応急手当体験
申込み:下記に氏名を伝えて申し込み。
問合せ:西内
【電話】090-3498-6762
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