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自治体の皆さまへ

みんなで考える加須市立小中学校の未来(これから)(1)

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埼玉県加須市

本市の小中学校は、国・県に先駆けて学校応援団を組織するなど「地域密着型教育」を積極的に推進し、学校・家庭・地域が強い絆で結ばれた教育活動を展開してきました。
しかしながら、住宅開発などにより、児童生徒数が増加している学校がある一方で、大半の学校は少子化の影響を受けるなど、学校規模に差が生じ、適切な教育環境を維持していくことが難しくなってきています。少子化などの影響がより深刻な幼稚園の再編に向けた説明会の中では、小中学校のあり方を考えていく必要があるとの意見もありました。
そこで、日頃から学校の様子を理解されている学校評議員※1の皆さまを対象に、これからの小中学校のあり方意見交換会※2を実施しました。意見の多くは、こどもたちにとってよりよい教育環境の整備を求めるものであったことから、小中学校のあり方について検討を始めることにしました。

■学校評議員の声
○学校の再編
・再編の前に学区の見直しが急務です。学校選択制も考えるべきです。
・児童数が減少したからといって、すぐに他の学校と統合するのは適切ではありません。
・再編はやむを得ません。旧行政区にはこだわらなくてよいと思います。その際はスクールバスを運行してほしいです。
・再編ありきで考えるのはよくありませんが、このままでは厳しいです。旧市町の壁を越えて再編すべきです。
・小規模の学校だと、部活動など保護者の負担が大きいので再編を進めてほしいです。
・特色ある義務教育学校を整備してほしいです。

○学校の適正規模
・複数のクラスがあり、1クラス30人程度が適切です。
・1学年1学級は望ましくありません。こども同士互いに切磋琢磨する状況が望ましいです。
・少なくともクラス替えができる規模がほしいです。
・複式学級は望みません。先生の目が届く30人くらいで、クラス替えができることが望ましいです。
・人間関係が壊れたときのことを考えると、複数のクラスが必要です。
・小学校1クラスから中学校6クラスになると萎縮してしまいます。居場所が見つけられないこどもは、不登校なども心配されます。

※1…校長の求めに応じ、学校運営に関し意見を述べることができる、教育に関する識見をもった方
※2…令和5年12月から令和6年2月にかけて、中学校区ごとに7回開催(加須東中と加須平成中は合同)

■今、まさに学校規模や配置を考える時期です
日本の人口は、平成20年をピークに減少に転じ、9年前の平成27年には、75歳以上の人口が0歳~14歳を上回るなど、少子高齢化はより顕著になっています。この傾向は、本市でも例外ではなく、合併した平成21年度に9,578人いた児童生徒は、令和6年度に7,645人となり、この15年間で約20%減少しています。
本市教育委員会では、これまで、児童生徒数の推移を注視しながら市立小中学校のあり方を思案してきました。学校を取り巻く環境の変化や保護者・地域・学校評議員の意見などを踏まえると、いよいよ、これからの教育環境をみんなで考える時期を迎えています。

○市内の小中学校数
小学校…22校
中学校…8校

○児童・生徒数の推移と見込み

※R11は、社会増減がないものとして推計

○小学校の児童数(令和6年度)

○小学校のクラス替え(令和5年度から6年度)

※1学年35人までは1クラス

■市長からのメッセージ
加須市立小中学校は、開校以来、長い間、地域の皆さまの支援を受け、それぞれの学校ならではの伝統や校風を育みながら、地域の教育の拠点として大きな役割を果たしてきました。
しかしながら、急激な児童生徒数の減少に伴い、学習活動が制限される状況が発生してきています。このような状況の中、30校全ての小中学校を現状のまま維持することは難しい状況であると捉えていました。
その後、小中学校のあり方意見交換会において出された意見について、総合教育会議の場で教育委員と協議しましたが、改めて避けては通れない喫緊の課題であることを認識しました。そこで「こどもど真ん中」を基本に、こどもたちの健全育成に向けた学校づくりを目指して、市立小中学校の適正規模・適正配置についての検討を教育委員会教育長に依頼しました。
私は、この度の取り組みが、10年後、20年後のこどもたち一人一人の学びを高める、よりよい教育環境づくりの礎となるものと期待しています。

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