6月から10月までの梅雨時期から台風シーズンまでを「出水期」といい、大雨による災害が起こりやすい時期です。近年は「ゲリラ豪雨」や「線状降水帯」といった現象で、1時間雨量が100mmを超える豪雨となることもあります。
大雨はある程度予測でき、日頃の備えと適切な対応で被害を最小限に抑えることが可能です。線状降水帯について理解を深め、災害発生時に正しい避難行動をとれるようにしましょう。
■線状降水帯のメカニズム・発生予測について
線状降水帯は、次々と発生する積乱雲が列をなし、同じ場所を通過または停滞することで、線状に伸びた地域に大雨を降らせるものです。線状に伸びる長さは50~300km程度で、幅20~50km程度の強い降水を伴う雨域となっています。
気象庁では、令和4年6月に全国を11のブロックに分けた地方予報区(関東甲信地方等)単位で、半日前からの線状降水帯による大雨の予測情報の呼びかけを開始しました。令和6年5月からは、県単位を基本とする対象地域を絞り込んだ呼びかけを行っています。
■線状降水帯が発生・予測される場合の行動、水害時の避難行動
線状降水帯の予測が出されたときは、町が発令する避難情報や気象庁が発表する大雨警報、キキクル(危険度分布)等の防災気象情報を併せて活用し、自ら避難を判断することが重要です。
避難行動には、自宅外の安全な場所へ移動する「立ち退き避難(水平避難)」と、屋内でより安全な場所へ移動する「屋内安全確保(垂直避難)」があり、地域や状況によって避難の方法は異なります。特に、大雨や夜間における避難の場合は、避難途中に被害にあう可能性があるため、避難するタイミングに応じて、最も適切な行動をとりましょう。
※キキクルとは、気象庁のホームページで公開している大雨による災害発生危険度を地図上で確認できる災害情報です。
▽立ち退き避難(水平避難)
河川の近くや浸水深が大きくなる地域、土砂災害のおそれのある地域など、そこにいることが危険な場合は、避難所などへ避難をしましょう。立ち退き避難(水平避難)は災害が発生する前に行うことが原則です。
▽屋内安全確保(垂直避難)
屋外へ出ることが危険な場合は、避難するタイミングに応じて自宅にとどまり2階へ移動するなど、屋内安全確保(垂直避難)をしましょう。
■風水害の備えと心構え
(1)天気予報や気象情報に気を付ける
大雨警報や洪水警報が発表されたら、避難に時間を要する方(高齢者、障害者、乳幼児等)とその支援者は避難準備を始めましょう。
(2)非常食や持ち出す物などを準備しておく
非常食には、調理の手間がかからず、水もあまり使用しないもの(レトルト食品や缶詰等)を選びましょう。また、非常時に持ち出すものは、リュックサックに入れて事前に準備しておきましょう。
(3)避難場所や避難経路を確認しておく
「自身の避難場所がどこなのか」、「そこへ安全に行くためには、どう行けばいいのか」ということを普段から確認しておきましょう。そのために、マイ・タイムラインを作成し、非常時にどう行動するか、家族などと話し合っておくことも大切です。
(4)大雨や台風に備えて家の周りを点検整備しておく
家の周りに吹き飛ばされそうなものはないか、雨戸や瓦、雨どいなどは傷んでいないかを確認しておきましょう。また、家の前の排水溝が詰まったりしていないかなどの確認も必要です。普段からの確認と整備が、被害を最小限に食い止める結果につながります。
■マイ・タイムライン
マイ・タイムラインとは、大雨や台風接近などによる風水害に備えて事前に作成しておく、自分自身の行動計画表です。いつまでに何をしておくべきかを考え、整理しておくことで、いざというときに落ち着いて行動できるようになり、逃げ遅れの防止につながります。
問合せ:自治防災課
【電話】581-2121(内線373)
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