原爆の日・終戦の日を迎え、改めて戦争の犠牲になられた全ての方々に哀悼の誠を捧げ、心からご冥福をお祈り申し上げます。また、世界恒久平和の実現に向け、たゆまぬ努力を続けてこられた方々に対し、心から感謝を申し上げます。
世界では、今も惨劇は続いており、ロシアによるウクライナ侵略、イスラエル・パレスチナ情勢の報道を目にします。戦禍により多くの人々の命や日常が奪われていることに心が痛みます。
終戦から79年を迎え、月日の流れとともに、戦争を知らない世代が増えました。しかし、世界で唯一の被爆国である日本で暮らす私たちは、「核兵器のない世界」の実現に向け、戦争の恐ろしさ、平和の尊さを語り継いでいかなければなりません。
昨年に実施した本市の平和事業の一つであるヒロシマ平和体験学習では、公募によって選ばれた中学生が広島市平和記念式典に参加しました。体験学習後のレポートには、原爆ドームと広島平和記念資料館を訪れ、展示されていた被ばく者の写真を見て、あまりの凄惨(せいさん)さに言葉が出なかったこと、二度と戦争を繰り返してはならない、核兵器を作ること・持つことはあってはならないと考えたとありました。戦争体験者の方々の高齢化が進み、その記憶や教訓をどのように次世代へ引き継ぐのかが大きな課題となっている中、こうした取り組みにより若い方が平和について考えることが大切であると考えています。私たちの平和と繁栄は、たくさんの人々の尊い犠牲のうえにあることを忘れてはなりません。
本市では、昭和62年に「富士見市非核平和都市宣言」を行い、平和の大切さについて、ピースフェスティバルをはじめとする平和事業を実施することで啓発活動を行っているほか、広島・長崎の原子爆弾投下日と終戦記念日には、1分間の黙とうを呼びかけております。
市民の皆様におかれましては、終戦の日である8月15日を前に「富士見市非核平和都市宣言」をお読みいただき、世界では今も戦争が続いている現状を認識し、改めて一人ひとりが平和の大切さ、尊さについて考える機会にしていただきたいと思います。
富士見市長 星野光弘
■富士見市非核平和都市宣言
私たちは何よりも家庭の平和を願い世界の平和を願っています
しかし地球をおおっている核兵器は世界の平和と安全を脅かしています
私たちは広島・長崎の過ちを再び繰り返させてはなりません
私たちは平和憲法を大切にし世界中の人びとと手をつなぎ
核をもつすべての国に「今すぐ核兵器を捨てよ」と訴えます
この市民の声と願いを
非核平和都市 富士見市の宣言とする
1987年7月19日
■黙とうを捧げましょう
市では、原子爆弾や第2次世界大戦で犠牲になられた方々のご冥福と、核兵器をなくし平和な世界が実現することを願い、次の日時に防災行政無線を通じ、市民の皆さんに1分間の黙とうのご協力をお願いしています。
広島市原子爆弾投下日:8月6日午前8時15分
長崎市原子爆弾投下日:8月9日午前11時2分
終戦記念日:8月15日正午
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