各隊員の活動を詳しくお伝えする地域おこし協力隊通信。第13回は宇佐川拓郎さんの活動を紹介します。
こんにちは。いつもお世話になっております。生涯学習課・地域おこし協力隊の宇佐川拓郎です。4年前に小鹿野町に移住をさせていただいて以来、世代を超えた「生涯学習」と「まちづくり」の場、そして、「誰もが関われて、参加ができる」場づくりとして、「おがの発・大人の学校」という活動に取り組ませていただいています。
■「おがの発大人の学校」活動を始めたきっかけ
前職に東京都で小学校の教員をしていた際に、子どもたちがその子本来の「本性や個性」、そして「自由」を伸ばせるような環境づくりに葛藤しました。北海道育ちの私は、子ども時代を、自然の中でとても充実した「自由な時期」として過ごしました。教員になった時に、改めて、人間は、自由で、大らかな環境や空気の中でこそ、「花開く」ものなのではないかと感じたのです。
一度教職を離れ、当時「世界一幸福な国」と呼ばれていた北欧、デンマークの「大人のための学校」に留学しました。そこには、自然に囲まれ、自由を尊重し合う空気の中で、「自分自身を大切に」すると共に、「他者との豊かな関係の作り方」を集って楽しく学び合う人々の姿、そして、自分たちの地域や国の未来を、楽しく、時に真剣に、語り合い学び合う人々の姿が、ありました。
帰国後、縁あって小鹿野町を訪れた時に、出会う方々の想いや暖かさに触れる中で、ここに住まれる方々と共に、ここで育まれてきた文化や歴史を大切にしながら、「世代を超えた学び舎」を作れたら、と考えました。
■昨年度の活動内容
昨年度は、公民館(小鹿野文化センターや両神ふるさと総合会館)を拠点に、毎月1回、多種多彩な学びの場として「みんなの学校in公民館」を開催しました。この日は、誰もが「作りて」として、サポートや繋がりを得ながら、自身の興味関心のある活動や表現を行うことができます。また、お子様からご年配の方まで「誰もが」興味のある活動に自由に参加していただくことができます。総勢27名(もしくは団体)の皆さんに、作りてとして企画や活動を行っていただきました。内容は、[地域][歴史][子育て][生物][観光][調べる学習][文化やアート][異文化][料理][エネルギー][身体][スポーツ]といった多種多様なジャンルに関する企画や活動を、想い想いに表現していただきました。また、町内外から延べ900名程の方々にご参加いただきました。
■これまでの活動を通して得た実感
「人間は誰もが幸せに生きられる」と改めて、思います。そのためには、失敗や迂回も含めて「成長」をその人らしく伸びやかにできること、また、そんな自分自身を外へ表現できること、そして、それを受けとめてくれる人や居場所やコミュニティがあると感じられることも、とても大事なのかなと小鹿野町で気づかせていただきました。そして、こうした部分に、「社会教育」や「生涯学習」、「教育」が貢献できるのかなとも学ばせていただきました。自分自身の活動が、そうした部分に、少しでも貢献ができていたなら、嬉しいです。
<この記事についてアンケートにご協力ください。>