◆第38回 石造物紹介(2) 地蔵菩薩
石造物紹介の2回目は「地蔵菩薩(じぞうぼさつ)」です。
「お地蔵さん」や「お地蔵さま」として親しまれ町内に多く見られる地蔵菩薩は、釈迦如来(しゃかにょらい)が入滅(にゅうめつ)※してから、弥勒菩薩(みろくぼさつ)が現れるまでの五十六億七千万年の長い間、現世に仏が不在となってしまうため、六道(ろくどう)すべての世界(地獄道・餓鬼道・畜生道・修羅道・人道・天道)に現れて衆生(しゅじょう)※救う菩薩であるとされています。
地蔵信仰は、平安時代の初め頃に中国から伝えられましたが、庶民の間に広まるようになるのは、室町時代になってからのことです。江戸時代になると、民間信仰と結ばれて子育て・火防・盗難除け・病気平癒など庶民のあらゆる願いをかなえてくれる仏として広く信仰されるようになり、たくさんの地蔵菩薩像が立てられました。また道祖神(どうそじん)信仰と結びつき、町外れや辻に「町の結界の守護神」として立てられることも多くあります。
※入滅…釈迦が亡くなること
※衆生…生命のあるすべてのもの
問合せ:生涯学習課 文化財担当
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