■鳩山町少子化対策検討プロジェクトチームの活動報告
▽プロジェクトチームの設置
少子化は、鳩山町においても重大な課題となっています。
このため、町では、「少子化を取り巻く現状と課題を踏まえ、より効果的な子育て支援及び少子化対策の具体的な施策を検討すること」を目的に、令和5年5月1日に「鳩山町少子化対策検討本部会議」を設置し、この本部会議の中に、少子化対策等の実務的な調査・研究を行う「鳩山町少子化対策検討プロジェクトチーム」(以下「プロジェクトチーム」という)を設置しました。
このプロジェクトチームのメンバーは、課を横断した12人の職員で、「先進自治体の自然増政策7⽉研究グループ」、「先進自治体の社会増政策研究グループ」、「鳩山町の自然増・社会増状況徹底分析グループ」、「政策アピール方法徹底分析グループ」の4つのグループに分かれて調査を進めました。
「先進自治体の自然増政策研究グループ」、「先進自治体の社会増政策研究グループ」は、自然・社会増減のそれぞれの面から、鳩山町の参考とすべき自治体を選定し、行政視察を行いました。また、「鳩山町の自然増・社会増状況徹底分析グループ」では、鳩山町の人口や世帯数、出生数、転出入のアンケート等の各情報を集計し、統計的な視点から少子化に係る原因や問題点を探りました。
◆プロジェクトチームのミッション
▽01
鳩山町の少子化の現状分析や他の先進自治体の調査・研究
▽02
少子化対策に係る具体的な政策・事業の検討・企画立案
▽03
少子化対策事業の予算化
◆プロジェクトチーム進捗状況
■先進自治体への視察研修
少子化対策に係る事例などの情報をベースに、今後の町の施策を検討するため、少子化対策において先進的な施策を実施している自治体を視察しました。どの町も出産、子育てといったライフステージに応じた、総合的な子育て支援を行っていました。
◇熊本県山都町(やまとちょう)
合計特殊出生率が1.99と全国的に高い数値で、町内に鉄道や有料道路等の公共交通がない点が鳩山町と類似していました。
また、子育て支援として「出産祝い金・誕生祝い金制度」や「一般・特定不妊治療費助成制度」、「子育て支援アプリ【だっこ(母子モ)】」「結婚対策事業【YOU and YOU】」など様々な事業を実施していました。
◇熊本県長洲町(ながすまち)
合計特殊出生率が1.86と全国的に高い数値で、町内に鉄道(1時間に1~2本)は存在するが、有料道路等の公共交通がなく、町民の主要な移動手段は自家用車であることから、鳩山町と類似していました。
子育て支援対策として、「共働き世帯応援」や「電子母子手帳アプリ」、幼児期からの英語教育、「小中学生への英語検定受験料補助」など様々な事業を実施していました。
◇神奈川県大井町(おおいまち)
合計特殊出生率が1.30で、平成29年以降、社会増による人口増加が自然減を上回っています。また、町内には無人の鉄道駅がありますが、運行本数は少なく、主な移動手段は自家用車であること、住宅地整備として区画整理事業を行っていることから、鳩山町と状況が近かったためです。
移住支援対策として、「お試し住宅」や「3世代同居等移住定住促進補助金」、「住宅取得補助金」など様々な事業を実施していました。
■総合的な施策が必要
リーダー 荒井 優理さん
プロジェクトチームでは、鳩山町の少子化の現状と課題を統計的に分析した上で、子育て懇談会やアンケート調査などにより、町民の少子化対策等の要望をお聞きし、さらに先進自治体を視察し、具体的な少子化対策などを検討しました。
調査の結果、鳩山町の行っている子育て支援事業は、現状でも先進自治体と比較しても負けないくらい充実した事業を行っています。しかし、少子化対策には、子育て施策だけでは効果がなく、住宅、交通、雇用など、総合的な施策に取り組む必要があることが分かりました。
また、出生率を上げることは時間がかかるため、同時に子育て世帯の移住促進も必要と考えます。
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