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ふるさとの文化財探訪 第124回

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大分県九重町

文化財調査委員 後藤 浩二

最近病を患い、「なんの信仰も無く、死んでしまってもいいのかな?」などと考えてしまいました。
もちろん生活文化の中で、宗教は根付いているので、取り越し苦労であるのですが、せっかくなので、地元の信仰から自分なりの、神様を探してみたいと思います。尚、これは特定の宗教を勧めたり、批判したりするものではありません。
まず、うちで先祖代々祀っている神様ですが。
天照皇大御神、八幡神、これに、お参りに行った神様。(今はない)
仏教では、阿弥陀如来、別ルートで不動明王、弘法大師、これは死んだおばあちゃんが、拝み屋でもらってきものです。何故か法華経のお札もあります。
台所には、荒神様、水神様があり、これにキリスト様がいれば、完璧かなとも思えます。
しかし困りました。一つ一つ掘り下げて考えていかなければならないのですが、数が多すぎます。家の外にも多くの神社仏閣庚申があり、地域単位でも小さなお祭りがあります。これに新興宗教もあり、まさに世界は神様であふれています。
神道で生まれて、キリスト教で結婚して、仏教で死ぬという話はよく聞きます。
よく私は無宗教ですという人がいますが、これは私たちの生活が宗教文化にどっぷりつかっていて、麻痺しているのでしょう。
次回より皆さんと一緒に都市伝説なども交え一柱ずつ考えていきたいと思います。
※ここでは、都市伝説は最新の民俗学と位置付けます。(とんでも説は除く)
とりあえず文化財探訪なので、おすすめを一つ。
九重町の宝八幡宮から、30分ほど登ったところに妙見宮という社があります。洞穴の奥にあり、天之御中主が祀られています。天之御中主は、記紀によると宇宙を創造した原初の神であり、宝八幡宮より古くから祀られていたそうです。
洞穴より湧く御神水は枯れることなく、例年7月の土用3日には、「水もらい」の神事が行われ、田に入れると五穀豊穣、家族でいただくと家内安全と言われています。

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