■今月の農作業
この冬は、予報通り暖冬傾向で推移しています。急激に冷え込む日もありますが、平年より気温は高めです。野菜にとっては育ちやすい環境ですが、育ちすぎによる影響もあります。それは、トウ立ち(花芽分化)です。作物なのでいずれ花が咲き種を作り、冬でも暖かい日が続くと春が来たと勘違いしてしまいます。特にキャベツやハクサイ、ダイコンなどのアブラナ科が敏感です。早めに収穫しましょう。
空いた畑は堆肥を投入し耕しましょう。春野菜を植えるためには早い時期から準備を始め、いつでも植えられる状態にしておきましょう。
●タマネギ
暖冬の影響で生育状況は良好です。追肥は春先からの玉太りのために必要なので、しっかりと施しましょう。早生種は最後、中晩生種は2回目の追肥となります。しかし、トウ立ち以上に心配なのが病気です。大問題となる〝ベト病〞が発生し始めるのが今月からです。目に見えなくでも病気は進行していき、3月からの気温上昇とともに一気に蔓延し始めます。こうなると止めるのは非常に難しいです。そのため、今月から定期的に予防しましょう。多肥栽培では病気の発生が顕著に増えるので注意しましょう。また、有機物の追肥は効果が出るまでに時間がかかるため、春先の高温多雨の時に効き始め、病原菌の増加を助長するため注意しましょう。ジマンダイセンやボルドー剤で予防しましょう。
自然栽培や有機栽培では多肥栽培にならず作物の成長速度が遅いため、比較的病気に対しては強い反面、栄養不足には注意が必要です。
●ジャガイモ
畑の準備をしましょう。地域にもよりますが、春作は2月中旬〜3月中旬に植え付けます。ナス科の連作やアルカリ性土壌では、段々とイモが小さくなってしまい病気が多発する恐れがあります。石灰の多用は控えるようにしましょう。大きな種イモは2等分あるいは4等分に切って植えます。この時芽が均等になるように注意して切りましょう。切断面が乾いていないと病原菌の発生になるので、灰を付けるか乾かしてから植えましょう。
・キタアカリ…近年栽培面積が増加した品種。ホクホク系でビタミンCが多く、黄色の肉色。甘さがあり、直売所で人気がある。
・男爵…日本で多く栽培されている品種。作りやすく色々な料理に使うことができる。
・インカのめざめ…糖度がとても高くおいしいが球は小ぶり。日持ちしないためあまり流通していない。家庭菜園にはお勧めの品種。
・メークイン…男爵に次いで栽培量が多い。煮崩れしない代表格。
問合せ:農政課
【電話】097-582-1293
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