■遊びの中で発達を促す
カリキュラム開発と並行し、感覚統合を養う運動をポイントとした作業部会2班の取り組みも軌道に乗り始めています。
私たちは五感に加えて、固有覚(※3)や前庭覚(※4)の感覚を持ち、それらの感覚情報を整理し、その環境に合った行動を選択する「感覚統合」という機能を有しています。感覚統合がうまくいかないと、椅子に座っていても長く姿勢を保てないなどの様子が見られることがあります。
市では作業療法士や理学療法士といった専門家を園・小学校に派遣し、感覚統合の発達を促すプログラムを進めています。
※3…外からの刺激を感じたり、動作や姿勢を把握する感覚
※4…自分の体の傾きやスピード、回転を感じる感覚
■教職員がつながること
子どもの発達や学びは幼児期から児童期へとつながっています。幼児教育と小学校教育それぞれの教育を理解するためには、教職員がつながることが大切です。
昨年度から市内を4ブロックに分けて合同研修会を開催しています。公開授業を参観した後、園や小学校の教職員が、子どもが主体的に学んでいると感じた姿や、教員の効果的な言葉がけ、学びを深める環境づくりなど気づいた点を出し合います。
環境への関わりを通して、自発的な遊びから学ぶ「幼児教育」と、各教科などで学ぶ「小学校教育」のつながりについて、実際の子どもたちの姿をもとに、教職員どうしの対話を通して理解を深めています。
■カリキュラムをすべての園・小学校に
令和6年度は竹田市版架け橋期カリキュラムを基に、全ての園・小学校でカリキュラムや1年間を見通した連携計画の作成を進め、校区ごとの合同研修会を開催しながら検証を行っていきます。
行政としても、教育委員会と児童福祉主管課の枠組みを超えた「スマイルブリッジプロジェクト(仮)」を立ち上げ、架け橋プログラムが効果的・継続的な取り組みとなるよう推進していきます。
この架け橋プログラムは一過性のものではありません。教職員だけが取り組むものでもありません。架け橋期の子ども一人ひとりの育ちと学びを支えるには、家庭や地域の理解と協力が不可欠です。
子どもを真ん中に。架け橋プログラムを皆さんで進めていきましょう。
▼幼児教育と小学校教育の違い
○幼児教育とは
・5領域(健康、人間関係、環境、言葉、表現)を総合的に学ぶ教育課程
・子どもの生活リズムに合わせた1日の流れ
・身の回りの「人・もの・こと」が教材
・総合的に学ぶために工夫された環境の構成 など
○小学校教育とは
・各教科の学習内容を系統的に学ぶ教育課程
・時間割に沿った1日の流れ
・教科書が主たる教材
・系統的に学ぶために工夫された学習環境 など
問合せ:
学校教育課【電話】63-4833
竹田市子育て世代包括支援センター「すまいる」【電話】63-4823
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