■肺癌について
肺癌は大きく4つに分類されその種類によって治療法も異なります。大きく肺腺癌 扁平上皮癌 大細胞癌 小細胞肺癌の4つに分類されており、その中で肺腺癌が最も多く、喫煙歴の無い女性の肺癌はこのタイプの人がほとんどです。肺癌は喫煙に関連して発症することが多いのですが、肺腺癌に関しては非喫煙者でも発症することがあります。
扁平上皮癌は喫煙に関連して発症することが多く、肺腺癌に次いで多い癌で男性に多く見られる癌です。
小細胞肺癌はヘビースモーカーに発症する癌で、発見時すでに転移をしていることが多く、進行もとても速く肺癌の中でも悪性度が高く恐ろしい癌です。
大細胞癌は肺癌の中で稀な癌ですが、小細胞肺癌同様、悪性度が高く抗がん剤も効きにくい癌です。癌は遺伝子の病気と言われており、発癌に関連している遺伝子が発見され治療にも応用されています。治療としては手術で取り除くことが一番大切ですが、発見時進行癌で取り除くことができなかったり、手術後に残念ながら再発をしてしまった場合には、抗がん剤治療や放射線治療を行うことになります。ひと昔前とは違い、現在は遺伝子を調べ、治療を決定する時代になってきており、特に肺癌は他の癌に比べても抗がん剤治療が進んでいる領域です。抗がん剤というと髪の毛が抜けたり吐き気が強かったりするイメージがありますが、現在はその様な副作用が出ないお薬も沢山あります。全ての癌に共通してステージングと言う癌の進行度合いを示す分類があり、ステージI〜IVに分けられステージIが早期であり数字が大きくなるほど進行していることを意味しています。抗がん剤治療が進んだことでステージIVの患者さんでも長生きできる時代になってきていますが、癌は早期に発見し手術で取り除くことが一番大切です。肺癌の場合早期発見するための一番の方法は、胸部CT検査になりますので肺癌がご心配な方はかかりつけの先生にぜひ相談し胸部CT検査を受けられてください。
問合せ:竹田医師会病院呼吸器外科 渡辺
【電話】63‒3241
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