「おいしい給食を子どもたちに届けたい」―そんな思いで料理を作っている給食センターのこだわりの一つが「だし」です。市販のだしの素を使えば簡単にだしを取ることができますが、給食センターでは50年以上にわたって削り節のだしを使った給食づくりを続けています。ユネスコ無形文化遺産にも登録された「和食」。それを支える「だし」の大切さを見直してみませんか。
■和食を支える「だし」の魅力
▼うま味成分が多い
だしの素材にはうま味成分のグルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸が多く含まれています。
▼おいしく減塩できる
だしのうま味成分により、薄い味付けでも物足りなさが解消され、減塩しながら満足感が得られます。
▼健康効果が期待できる
だしの成分には食欲を適度に刺激する一方で、満腹感が続き食べ過ぎ防止や疲労回復、血流促進の効果があります。
▼うま味成分の相乗効果
だしは、単独で使うよりもかつお節や昆布等、複数の素材を組み合わせることで、うま味が飛躍的に強くなりおいしさが増します。
■だしを使った人気給食~けんちん汁~
お寺の精進料理が由来と言われる、けんちん汁。本来肉類は使いませんが、給食ではとり肉を入れてしょうゆベースで味付けし、だしを深く感じられる味わいに仕上げています。
▼献立
・けんちん汁(だしを使用)
・さわらの塩こうじ焼き
・はちくとえんどうの煮物
・ごはん
・牛乳
▼POINT
野菜はビタミンやミネラル、食物繊維を多く含むので、たくさん食べてもらえるよう、だしを使って苦味やえぐ味を抑える工夫をしています。
■和食をもっと身近に
子どもたちが、五感を使っておいしさを感じられるような給食の提供を心がけています。だしにこだわるのは、素材本来の味を知る経験が、大人になって何をおいしいと感じるかの「ものさし」になるから。給食を通じて日本の食文化を伝えながら、和食をもっと身近に感じられる献立を作り続けていきたいです。
学校給食センター 出村(でむら)所長
■だしのうま味と香りを体感してみよう 親子で学ぶだし教室
かつお節についての座学のほか、削り体験やだしの試飲・試食を通して、楽しく学びます。
日時:11/9(土)10:00~12:00
場所:おりひめ給食センター2F多目的室
対象:市内在住の小学4年生~中学3年生とその保護者
定員:16組32人(抽選)
持ち物:エプロン、三角巾、飲み物、マスク
費用:1組300円
申込:10/11(金)9:00~10/18(金)17:00Web予約
問合せ:おりひめ給食センター
【電話】891-0098
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