文字サイズ
自治体の皆さまへ

ハチオシ! 障がいのある人もない人も「共に生きる」(1)

1/50

大阪府八尾市

毎年12月3日から9日は「障害者週間」です。今回の特集では、障がいのあるなしに関わらず、誰もが安心して暮らせる社会を実現するために、市内で行われているさまざまな活動や取組みを紹介します。


「障害者週間」は、障がい者を取り巻く就業や教育、生活環境などの日常的な問題について、関心や理解を深めるための週間です。

■活動1 八尾市障害者団体連合会
◆「共に生きて当たり前」をめざして
市内4つの障がい者団体で構成される「八尾市障害者団体連合会(通称 八障連)」。設立から26年にわたる活動について、現会長・音田二郎さん、前会長・渡邊節子さん、事務局長・木村滋さんにお話を伺いました。

・最初に、設立の経緯や理念について、教えてください。
渡邊さん:私たちの活動は、障がい者も「共に生きて当たり前」の精神が市民みんなに広がり、優しい手が差し伸べられることを願うものです。そのために、4つの障がい者団体が一致団結して、啓発を始めました。

・26年の活動の中で、社会の変化を感じておられますか?
渡邊さん:一番の変化は、私たち障がい者が歩いていると、「一緒に歩きましょうか」「青になったら一緒に渡りましょう」など、声を掛けてくれるようになったことです。

・以前は、そのようなことはありませんでしたか?
渡邊さん:それまでは、いわば傍観者ですね。障がい者に対して、自分たちの世界とは違うという意識があったと思います。でも徐々に、障がい者も一緒に生活して当たり前という意識が根付いてきたように思います。

・長年の活動が実を結びつつあると。
音田さん:そうですね、障がい者理解が進んでいることを実感しています。ただ、各団体とも高齢化が進んでいるので、担い手不足がこれからの課題です。

・具体的には、どのような活動をされていますか?
木村さん:理事会や勉強会のほか、各団体同士の交流会も実施しています。啓発活動としては、毎年12月の障害者週間の初日にあたる3日に、近鉄八尾駅を中心に啓発物品の配布や市役所までの行進などの街頭啓発を行っており、今年も実施する予定です。また、各地域の協力を得て実施している「災害時における障がい者理解・支援講習会」にも力を入れています。

渡邊さん:災害時、障がい者はその地域に住んでおられる皆さんの助けをお借りして、避難しなければなりません。そのときのために、車椅子の押し方や視覚障がい者の手引きの方法などについて講習会でお伝えしています。でも、目的はそれだけではないんです。

・講習会の目的が、他にあるということですか?
渡邊さん:真の目的は、地域の人に、近くにどんな障がい者が住んでいるかを認識してもらうことです。あそこの人は目が不自由なんやな、あの家には足が悪い人がいるんやなと知ってもらって、災害時だけでなく、思いやりを持って一緒に生活してほしいという思いがあります。

・近くに障がいのある人が住んでいることを知ってもらう機会にもなるんですね。
渡邊さん:他人と関わりたくない、関わってほしくないという今の世の中に逆らうようですが、そこを何とか関わってほしいと思っています。

・これから力を入れていきたいことを教えてください。
渡邊さん:障がいの種類によってめざすものも違いますから、発足当初は4団体の足並みをそろえるのに苦労しました。でも今は、みんなで一緒にやろうという雰囲気ができています。心をひとつにして、活動を続けていってほしいと思います。

木村さん:健常者と障がい者という言葉もなくなるくらいに、1人の人間としてみんなが一緒に暮らせる社会が理想です。誰もが分け隔てなく暮らせる社会を実現するために、これからもさまざまな活動をしていきたいと考えています。

音田さん:今は真ん中に健常者がいて、その外側に障がい者がいる状況ですが、それが一緒くたになった包摂的な社会が本来あるべき姿だと思います。障がい者の社会参加という言葉がありますが、社会そのものが我々を受け入れてくれないといけない。簡単にはいかないと思いますが、そのために、私たちは努力していかなければならないなと思います。

◇八尾市障害者団体連合会
設立:平成11年11月25日
構成団体:
八尾市身体障害者福祉会
八尾視覚障がい者福祉協会
八尾市聾者福祉会
八尾市障がい児者問題協議会


通称の「八障連」は、「はっしょうれん」と読みます!

■クイズやおQ
八尾市障がい者基本計画ワーキング会議の愛称は、何というでしょう?
ヒントは本紙P4、答えはP5をチェック!


障がいのある人の相談窓口は本紙P16に掲載しています!

◆「合理的配慮の提供」が義務化されました
「障害者差別解消法」が改正され、民間事業者による障がいのある人への合理的配慮の提供が義務化されました。合理的配慮とは、障がいのある人から「社会的なバリアを取り除いてほしい」という意思が示された場合に、負担が重すぎない範囲で対応することをいいます。


詳細は内閣府のホームページで見られます!

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU