■認知症と人権
▽認知症への理解
認知症は、病気やケガなどにより、ものごとを判断する認知機能が低下し、日常生活に支障が出てくる脳の病気です。高齢になるほど症状が現れやすくなるため、65歳以上の高齢者層がピークとなる2040年には、4割以上の人が認知症を発症している可能性があるとも言われています(※ニッセイ基礎研究所レポート)。
自身や身近な人が認知症になると、多くの人が戸惑い、不安を感じるでしょう。そのため、認知症の正しい知識を持つことが大切です。
症状が重い人の中には、感情表現がうまくできず言いたいことが伝わらなかったり、誤解されたりすることがあります。認知症に対する知識を深めることで、その人をより理解することができます。
▽早期発見・早期対応が大切
認知症を完全に治す薬はまだありませんが、適切な治療により進行を遅らせることはできます。早期発見は、家族や周囲の人が「いつもと様子が違う」と気づくことが大切です。運動不足や家に閉じこもりがちになることが、認知症の発症や悪化につながりやすいと言われています。近所の人の声かけがきっかけで、社会との接点を再び取り戻せることもあります。
特に軽度認知障害と言われる人は、周りの人の関わりで今後の生活が大きく変わる可能性があります。認知症は他人事ではありません。地域でもお互い声をかけあって、認知症への理解を深め、支え合っていきましょう。
▽認知症の相談窓口
地域包括支援センターは、認知症の相談窓口です。「認知症聞きたい知りたい何でも講座!」を開催し、認知症に関する正しい知識や、認知症の人との関わり方、認知症予防法などを伝えています。また、本人や家族からの相談も受け付けています。気になる人は、地域包括支援センターへお電話ください。【電話】800・5374
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