■最重点課題
□次世代への投資の加速
子育て世代が妊娠・出産により、ライフスタイルが変化する時期に、肉体的、精神的、経済的な負担などの軽減を図るため、まずは、子どもを産み、育てることを希望するすべての方が、迷うことなく、安心して産み育てることができる環境を整える必要があります。令和5年3月より、妊娠から出産・子育てまで、身近で相談に応じる伴走型相談支援と、応援金支給などの出産・子育て応援事業や、低所得世帯の初回産科受診料の補助、産後ケア事業などを実施しておりますが、これらの事業に加え、0歳児から2歳児の保育料の無償化の所得制限の撤廃や在宅子育て家庭に対する支援など、子育て世代に大きな負担がかかるこの時期に注目して、少しでも重荷を減らしていただけるようなサポートを実施し、安心して子どもを産み、育てていただける環境づくりを進めてまいります。
また、子どものライフステージに応じて増していく、小・中学生保護者への経済的な負担を軽減するため、令和5年4月から恒久的な中学校給食の無償化を実施しておりますが、小学校給食の無償化につきましても着手に向け検討を進めてまいります。また、市立小・中学校の修学旅行の無償化や、所得制限を設けた塾代助成補助についても検討を進めてまいります。
□子どもファースト
未来を担う子どもたちが笑顔になり、子育て世代が安心して子を産み育てられるまちづくりを進めることが住んでよかった、住み続けたいと思っていただける「子どもファースト」なまちづくりであるという考えのもとで、施策を推進してまいります。私が思う子どもファーストとは、未来の創造者である子どものことを第一に考え、子どもの権利と利益を最優先すること、また、子育て世代に優しい施策を充実させることであります。そこで、子どもに関わる施策をあらゆる視点から展開するにあたり、全部局がまず子どもファーストの視点をもって、「自分ごと化」する必要があることから、子どもファーストに対する意見の集約や必要とされる子どもファースト政策を全庁横断的に推進する体制を確立するため、10月に「子どもファースト推進本部」を設置いたしました。子どもファースト施策の推進につきましては、子どもたちの支えとなり、子育て世代や地域にも親しみをもっていただけるような場所づくりをめざして、現在、児童相談所機能と図書館の機能を合わせた複合施設の整備に向けた計画を策定中です。子どもが未来に希望をもって安心して成長でき、社会全体で子どもを育むまちづくりのシンボルとなる新たな施設づくりに取り組んでまいります。
また、「ヤングケアラー」と呼ばれる、本来なら大人が担うべき家族の世話を日常的に行っている子どもたちに対する支援をはじめ、厳しい環境に置かれている子どもたちに対して、より丁寧なケアを実施すべく、新たな支援を積極的に検討し、誰一人取り残さない取組みを進めてまいります。
次世代への投資を進めるにあたり、持続可能な制度とするためには財源の確保は不可欠です。これまでの確かな行財政改革や、財政健全化に向けた取組みは継続しながら、行政DXによる事務の効率化や、職員の能力を最大限に引き出すことで、さらなる歳出の抑制や新たな歳入確保策などについて、職員の英知を結集し、一丸となって取り組んでまいります。
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