■南海トラフ地震発生直後をシミュレーション そのときあなたは
○南海トラフ地震を知る
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南海トラフ地震とは、フィリピン海プレートとユーラシアプレートの境界面の南海トラフを震源として発生する海溝型地震のこと。100~150年周期で、津波を伴う大規模な地震が発生しています。国や府はM9.1の南海トラフ巨大地震が発生した場合、全国で死者・行方不明者が最大約23万人に上ると予想。市でも最大震度6弱の揺れが発生し、大きな被害が出ると想定されています。
◆40年以内に90%
南海トラフを震源とした地震は、直近の昭和東南海・南海地震からすでに約80年が経過しています(下図)。国は過去発生頻度から、地震の発生確率は、30年以内に70~80%、40年以内に90%としていて、これは今日や明日に発生してもおかしくないことを示しています。
近い将来発生が想定されている巨大地震に対し、私たちは正しい知識を持って、きちんと備える必要があります。
・海溝型地震
海側のプレートが陸側のプレートに沈み込み、地下でひずみが蓄積。陸側のプレートが耐えられなくなり跳ね上がることで地震が発生
○100~150年間隔で繰り返し起きています
※詳しくは本誌をご覧ください。
◆揺れは1回で終わらないかも
大規模な地震が時間差で連続して起きることも懸念されています。想定震源域が一度に全てずれ動く「全割れ」に対し、時間差でプレートがずれ動く「半割れ」。過去にも半割れでマグニチュード8規模の地震が続いたこともあります。
気象庁は南海トラフ地震発生の可能性が高まった場合、「南海トラフ地震臨時情報」を発表するとしています。発表があれば地震への備えを確認するなど、普段以上に警戒意識を高めながら、日常生活を送りましょう。一方で突然発生する可能性もありますので、普段からの備えが大切です。
・半割れのイメージ。別の震源域で時間を空けてずれ動くケースで、間隔が直後~数年と幅広く想定され、被害の長期化が懸念される
※詳しくは本誌をご覧ください。
◆経験を超える被害
南海トラフ地震は、震源地から離れていても、高層階では大きな揺れとなる長周期地震動が発生する可能性があります。また、府の報告では、南海トラフ地震での市の最大被害は、建物の全壊が約1,800棟、避難所生活者が約15,000人に上ると予想されています。
これは、平成30年の大阪府北部地震の際の全壊11件、最大避難者数613人をはるかに超える想定です。さらに被害が広域に及ぶため、国や他地域からの支援が遅くなる可能性が高いと考えられます。
では、私たちにはどんな対策が必要でしょうか。
■もしも明日、地震が発生したら、あなたはどうしますか。そのときの状況を想像してみましょう。
▼次のページからある一家の事例
4人家族の高槻さん宅が、震災直後をシミュレーションしてみます。
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○想定
ある日の夕方、4人はそれぞれ別の場所にいました。突然、震度6弱の地震が発生。そのときとった行動は。そして一家は無事再会できるでしょうか。
※具体的な事例を示すためのシミュレーションなので、場面や人物はフィクションです
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