■シナリオ3 子・高槻あおいさん(10歳)の場合
▽遊びに行く途中。どこに避難する?
小学校から帰宅後、遊ぶ約束をしている友人の家へ向かう途中で、揺れを感じたあおいさん。慌てずに行動しました。
(1)建物や塀から離れて身を守る
近くに住宅や塀、自動販売機などがある場合、倒れてきたり、割れたガラスや瓦の破片が飛び散ってきたりして危険です。バッグなどで頭を守りながらその場を離れます。
(2)周囲に危険がないか確認する
揺れが落ち着いたら、周囲を見渡して危険がないか確認します。倒壊や火災の危険が見える場合はその場を離れるなど、安全を第一に考え、状況に応じて行動を。
(3)一時避難場所・避難所へ
避難する場所、落ち合う場所として家族で決めていた学校や公民館などの避難所、公園などの一時避難場所へ。自宅は倒壊などで危険な可能性があり、すぐに戻らない。
(4)近くの大人の助けも借りて
周囲の大人に助けを求めた方が良い場合もあります。いざというとき声を掛けやすくなるよう、日頃からあいさつなどをして顔を知った大人を増やしておきましょう。
◆やっていて良かった備え
□家族会議
非常時の連絡方法と、一時避難場所・避難所は必ず確認して共有を。そのほか、役割分担や家を離れるときにすることなど、チェックリストを作ると便利です。
□避難経路の確認
自宅から避難先に向かうルートを具体的に決めておきます。途中の危険な場所などを家族で共有してください。実際に家族で歩いてみるとGOOD。
▼+ワンポイント
□電車やバス通学の場合
急停車してドミノ倒しになる危険があるので、つり革や手すりをしっかり持つ習慣を。スマホの電池切れなどに備え、連絡先・連絡方法のメモなどの携帯も大切です。
■シナリオ4 祖母・高槻さくらさん(67歳)の場合
▽近所のみんなの安全は?
自宅で夕食の準備のため、一人でキッチンで調理していたさくらさん。揺れを感じた瞬間にその場を離れました。
(1)キッチンから離れ、身を守る
食器や調理器具があるキッチンは危険が多いので早く離れます。無理をしてコンロの火を消そうとするとやけどの危険があるので揺れがおさまってから。まずは身を守る行動を。
(2)出口を確保する
おさまった後は被害状況の確認を。スリッパや靴を履いて家具や割れ物の破片に注意し、戸や窓を開けて退路を確保します。慌てて外に出ると落下物の危険があります。
(3)隣近所の安否確認と助け合い
隣近所の人の安否確認と助け合いを。もし下敷きになっていたり、けがで動けなかったりした人がいるときは大声で協力を求め、力を合わせて助けてください。
(4)避難所か在宅か
倒壊や火災がなく自宅の安全が確保できれば在宅避難も選択肢の一つ。危険や不安を感じる場合は非常持出品を持ち、家族へのメモ書きを貼り出してから複数人で避難所へ。
※通電火災防止のため電気ブレーカーを落とし、ガスの元栓を閉めてください
◆やっていて良かった備え
□地震に強い家づくり
建物の耐震化や周辺の安全対策、家具の転倒防止など(本誌17ページ参照)。マンションの高層階は揺れがより大きくなるので万全に。
■地域で顔の見える関係づくり
「遠い親戚より近くの他人」という言葉があるように、いざというときは隣近所の人との助け合いが大切です。普段から顔の見える関係を築きましょう。
▼+ワンポイント
手助けが必要な人は相談を
高齢や障がいなどで、自力で避難が難しい人(要援護者)は、事前にご相談ください(地域共生社会推進室/【電話】674-7162)。地域で支え合う仕組みづくりを進めています。
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