■発酵生活のすすめ
◇発酵の力を手づくりで。からだも喜ぶおいしい暮らしを。
高槻とも関係が深い米こうじ。最近は塩こうじなど、米こうじを使った発酵調味料が注目されている。
「料理がおいしくなって体にやさしい発酵調味料はいいことづくめです」というのは高槻で発酵教室を主宰するふじたさん。簡単に作れるので、ぜひトライしてみて。
・教えてくれた人
発酵教室「もあんきゅい」主宰
ふじたひろこさん
パン作り技術を習得後、子どものアレルギーをきっかけに発酵調味料を作り始め、麹を活用する生活に。日本発酵文化協会の発酵マイスター資格を取得後、麹の栄養を取り入れられる料理や食生活を提案中
「添加物が気になる人にもおすすめです」
米こうじは、麹菌の発酵効果でうまみをアップしたり、たんぱく質やでんぷんなどを分解して消化・吸収をよくしたり、栄養を取り込みやすくしたりするといわれている。発酵によって酸化を抑え、保存性を高めるとも。こうした発酵の力を手軽に取り入れられるのが、米こうじを使って作る発酵調味料。発酵により生まれる酵素の働きで素材をやわらかくして中まで味を浸透しやすくするとともに、本来のおいしさや栄養を引き出してくれる。だしや、市販の調味料やタレも使わなくてよくなるのだそう。
◆塩こうじ
塩代わりに、下味に使うだけで料理がランクアップ
○材料(作りやすい分量)
米こうじ…100g
塩…35g
水…100ml
※使用する道具や保存容器はすべて消毒しておく(台所用アルコール消毒剤などでOK)
※米こうじは、乾燥麹でも生麹でも同じ分量でOK。量ったあとは、軽くダマをほぐしてパラパラにしておく
○作りかた
1 米こうじと塩を合わせてよく混ぜる。保存容器に入れる。
2 水を加えて数回混ぜ、しっかりフタを閉める。
3 常温で5~7日間発酵させる。1日1回は軽く振る。寒い時期は10日くらいかかることも。
※完成後は冷蔵庫で保存。1~2カ月を目安に使い切って
※発酵が進むと黄みがかってくるが、働きを終えた麹の色素が変色するため。悪くなったわけではないので大丈夫
◆醤油こうじ
醤油代わりの調味料に和えものや煮ものにも
○材料(作りやすい分量)
米こうじ…100g
醤油…200ml
○作りかた
1 米こうじを保存容器に入れる。
2 醤油を加えてよく混ぜ、しっかりフタを閉める。
3 常温で1週間~10日ほど発酵させる。振っても振らなくてもOK。寒い時期でも10日くらいが完成の目安。
※発酵中に醤油の量が減ってきたら足してもOK
※完成後は常温(冷暗所)で保存OK。半年くらい持つ
◆Q and A
▽容器を振るのはどのくらい?
米こうじは空気に触れるとカビやすくなる。液体に浸かっている状態を保つことが目的なので、しっかり振る必要はなし。上下が入れ替わる程度に軽く振って。
▽完成の判断基準は?
米こうじの発酵が進んでトロトロになっていき、なじんだら完成。日にちは目安なので、食べてみて米こうじに芯がなくなっていたらOK。まだならもう数日様子を見てみて。
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