■高校生議会
10月12日、次世代を担う高校生に、行政、議会への関心を高めてもらうことを目的として、今回で5回目となる高校生議会を開催しました。
◇1班
「空き家や廃校の活用」
村には空き家が250軒以上、廃校が5校存在しています。これらを放置することで、老朽化による倒壊や、犯罪への利用などの危険性が高まると考えられます。廃校になった小学校の活用例として、天川村のふぐの養殖場や新十津川町の美術館などがあり、十津川村でも旧折立中学校は大阪・関西万博のパビリオンとして活用される予定です。しかし、それでもまだ多くの空き家や廃校が放置されているのが現状です。
そこで、文部科学省のプロジェクトで全国で行われている「みんなの廃校プロジェクト」のように、廃校や空き家をリノベーションしたり、取り壊した土地を活用して頂ける個人または業者を村内外から誘致することはできないでしょうか。
A:適正な管理をされていない空き家の数が増えることで起こる建物の老朽化による倒壊の危険、地域の景観の悪化、不法侵入や不法占拠、住宅地利用機会の損失などのさまざまな社会問題は、全国的な課題となっています。十津川村でも、空き家の適切な管理を推進する取組の一つとして、空き家情報バンクでの貸出や売買の促進、空き家バンクに登録した物件の改修費用の補助や空き家を解体する費用の補助などの支援を行っています。
廃校については、耐震性の問題などでリノベーションによる利活用は難しく、順次解体の方針で進めています。解体跡地の利用は決まっているわけではありませんが、十津川村は、面積の96%が山林であり、広く平らな土地が貴重です。廃校を解体して生まれる平地の面積は約3万5千平方メートルありますので、この広く平らな土地を活用し、地域の活性化に繋げたいと考えています。
◇2班
「子どものスポーツ活動推進」
十津川村には「遊び場」が少ないように感じます。そのため、誰もが自由に利用できる公園や広場の設置が必要だと考えます。そうすることで、村内で生活する子どもやその家族が運動に親しみ、体力の向上や娯楽の充実にも繋がると考えます。公園の設置には、旧校舎のグラウンドを再利用することで、新たにイチから土地を開拓する必要がなく、費用削減にもなると思います。
また、学生や大人向けのトレーニング設備などを充実させることも検討していただきますようお願いします。
A:ご意見のとおり、村には村民の皆様が遊びに出かけるところが少ないと思っております。皆さんは、大字重里地内にある中串残土処分場跡地をご存じでしょうか。約7ヘクタールという広大な平地が整備されています。現在、その中串跡地に防災公園を整備する構想があります。構想では、普段は村民の憩いの場、レクリエーションの場として親しまれ、災害時には人々の命を守るための防災拠点となる機能を備えた公園をイメージしています。この防災公園の構想を基本として、引き続き地元の皆様と跡地の活用に向けた協議を重ねていきたいと考えています。
また、ご質問の最後にありました学生や大人向けのトレーニング設備の充実といったことは、いずれも体力向上や娯楽の充実、あるいは健康維持増進にも繋がっていくものだと考えます。
スポーツ活動に関して、2031年に奈良県で開催される国民スポーツ大会において、ビーチバレーボールとクレー射撃の競技会場を本村へ誘致することを目指しています。これを機運として、村内のスポーツ活動を広げるような取り組みを講じていきたいと考えています。
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