■一般質問と答弁の要旨
質問と答弁を要約して掲載しています。
◆〔質問〕藤田和子 議員
▽村営塾の開催に向けてについて
昨年9月議会の「ケーブルテレビを利用した村営塾の設置」についてという私の質問に対し、村長は「村営塾については、子どもの育成にとってより良い形や独自のカリキュラム等を考え、できるだけ早く実現したい。どのような方法で開催するのが最も望ましいのかしっかり検討し、予算建てをしていきたい。」との回答であった。回答から1年が過ぎ、どのような形にするか検討されたか。また、実施するための予算を来年度に計上して、1日も早い開催が望まれるが、村長の考えは。
〔答弁〕野村 村長
現在、小中一貫義務教育学校のカリキュラムを作成する段階で、そのカリキュラムと連動させられるような村営塾の導入を考えている。そのため、めざす村営塾は、早くて令和8年のスタートを考えている。それまでの間は、保護者や学校の思いも勘案しながら検討していく考えである。
〔質問〕大谷敏治 議員
▽小中一貫教育について
1.小中一貫教育について、特色ある教育行政を更に推進していくべきであると考えるが、各地の先進事例における成果と課題、わが村の見解と今後の方向性についての考えは。
2.学校の施設規模と今後の活用について、小学校、中学校が移転するとなると、その後の施設活用についても十分検討、計画がなされていると考えるが、学校の施設規模と今後の活用についての考えは。
3.学校のヒストリーとレガシーを残す考えについて、校歌は、在校生には身近な歌であるとともに、卒業生とっては学校生活の思い出を振り返ることのできるかけがえのない歌であり、地域の風景や歴史、文化が思い起こされる校歌や校章を継承していくことは、大変意義深いものであると考える。すでに廃校となった学校を含めて残っている資料などを基に、校歌や校章をレガシーとして次世代へ受け継ぐ方法を検討していく考えはないかお伺いする。
〔答弁〕池住 教育長
先ず1点目の、小中一貫教育に対する見解と今後の方向性について、平成28年から新しく小中一貫校に加え、義務教育学校が始まった。この義務教育学校は小学校、中学校という枠組みをなくし、義務教育9年間を一体的にするものである。9年の課程が小学校相当の前期6年、中学校相当の後期3年に区分されるが、1年生から9年生までの児童生徒が1つの学校に通うという特質を生かし、9年間を、4-3-2や5-4などの子どもたちの成長段階に合わせた柔軟な学年の区切りを設定することで成長の節目を大切にしながら特色ある指導も期待できる。
村がめざすのはまさに、この義務教育学校である。メリットとしては、独自教科の設定が可能になること、小学校段階から教科専門教員による授業展開や9年間というスパンの中で異学年交流の推進、そして入学から卒業までの9年間は前期・後期合わせてほぼ2倍の教員が子どもに関われること、少子化等に伴う学校の社会性育成機能の強化などが挙げられる。一方課題としては、小学校、中学校という区切りがなく、新たなスタート感が乏しいことや小学校高学年が担うリーダーシップの機会減少、更には9学年分の学習活動に伴う施設、あるいは授業校時の調整が必要になってくる。
現在、議会、学校関係、保護者、住民の代表の方々及び事務局からなる小中一貫教育推進委員会を設置し、小中一貫教育の実現に向けて取組んでおり、令和8年度の小中一貫教育スタートを考えている。
続いて施設について、小中一貫教育のメリットを最大限生かすことができるのは、1年生から9年生までが一つの校舎で学ぶ施設一体型であると考えている。その施設として現在の小学校あるいは中学校の校舎を活用する。または、校舎を新築する等が考えられる。既存施設を活用する場合は現在の教室数や校舎の状況、付属する学校関連施設のことも考慮に入れなければならない。今後の協議等に委ねたいと考えている。
次に学校のヒストリーとレガシーについて、学校の統合や再編によって閉校となった学校の校歌や校章は校名と同時に学校のシンボルとして、卒業生や地域の皆さんの心にあるのではないか。
そのような中、地域の歴史や風景、文化を思い起こさせるこれらのものを後世に引継いでいくことは大事なことであり、その方法も含めて検討していきたい。
〔質問〕南 克典 議員
▽認定こども園使用料の無償化について
現在、建設中の認定こども園は、来年4月の開園を予定されている。保護者が負担する使用料については、令和元年10月から3才、4才、5才の園児は、無償化が行われている。3才未満の園児についても来年度から使用料の無償化を検討してはどうか。
〔答弁〕野村 村長
令和6年度から3つの保育園を統合し、保育園と幼稚園の両方の機能を持った認定こども園として、開園の準備を進めている。
保育料の無償化については、0,1,2歳においても、低所得世帯、住民税非課税世帯は無償、第2子は半額、第3子以降は無償化を実施している。3歳未満児の保育料無償化については、県内で曽爾村や川上村を始め、6町村で実施されており、今年度からは、御杖村においても実施されている。無償化にすることで、早期の職場復帰や共働きを希望される家庭が増える可能性も予測されるため、保育の質と安全性の確保や更なる財政負担には十分配慮していかなければならない。また、家庭で養育されている方との公平性に配慮する手立ても検討していく必要があると考える。しかしながら、地域全体で子育て世代の負担軽減と幼児教育の機会を保障するとともに、子育てしやすい地域づくりを進める必要があるため、令和6年4月から保育料の無償化に向けて、進めていきたいと考える。
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