名取市長
山田司郎(やまだしろう)
「名取市がめざす9つの方向性」
市長3期目にあたり、今後名取市が向かう方向性についてお話したいと思います。
基本的な考え方は、第6次長期総合計画の目指す将来像「愛されるふるさとなとり」をその先の未来につないでいきたい、名取市が持つ持続可能性を確かなものにしていきたいという思いです。
そのために、名取市が向かうべき9つの方向性を挙げさせていただきます。
1 子育て教育先進都市へ
持続可能なまちを目指すうえで、一定の人口規模の維持が前提になります。そのためには若い世代の定住定着と移住促進を進めながら、子育て世代に優しいまちづくりや、教育環境の充実を図る必要があると考えます。未来を担う子ども達の育ちと学びの環境を整備することは未来への投資です。
2 未来のまちの骨格づくり
名取中央スマートIC周辺をはじめ4地区の区画整理事業への支援や、新病院の周辺環境の整備、本郷や南原など空港周辺エリアの土地利用に加え、それらを繋ぐ道路交通ネットワークの構築など、市土のポテンシャルを高める土地活用を進めながら市内均衡ある発展を目指します。
3 企業誘致と既存産業の振興
閖上、愛島台、北釜への企業誘致に引き続き取り組むとともに、新たな産業エリアの創出を図ります。名取駅周辺のにぎわい再生に取り組み、空港を活用した輸出など既存事業者への支援メニューを拡充しつつ、起業しやすい環境整備に努め、女性や高齢者、障がいのある方々などの活躍の場づくりを進めていきます。
4 高齢者の生きがいと健康づくり
地域包括ケアシステムの深耕を図り、住み慣れた場所で安心して暮らせる地域づくりを進めるとともに、老人クラブや高齢者ふれあいサロン、地域団体などの活動を支援し、高齢者の生きがいと健康づくりを促進します。
5 誰もが必要とされる共生のまち
年齢や性別、国籍や障がいの有無に関わらず、誰もが自分らしく、生きがいを持って暮らせる共生のまちを目指します。
行政だけではなく、市民や地域の各種団体、企業など多様な主体が連携協力して、まちのにぎわいを生み出す仕組みを構築していきます。
6 災害に強いまちづくり
津波浸水想定の見直しによる津波避難対策の拡充や、冠水被害地区(館腰、美田園、大手町など)への冠水被害対策を進めるとともに、要支援者の個別避難計画の策定や複合災害の想定および流域治水など、不断の防災計画の見直しと防災訓練の実施により、災害に強いまちづくりを進めていきます。
7 デジタルとエコで豊かな暮らし
デジタル地域通貨の導入や窓口のDX化など、行政運営にデジタル技術を積極的に活用し、市民の利便性向上と市の業務効率化を図ります。同時にeスポーツの推進などデジタルデバイドの解消に努めます。
また、地球温暖化対策を実行するとともに、ネイチャーポジティブにより生物多様性を積極的に保護するなど、豊かな自然との共生を図ります。
8 広域連携と交流人口の拡大
本市の持続的な発展のために、仙台都市圏や県南4市9町など広域連携でエリア全体の発展を図る必要があると考えます。市長会や県南サミット、産官学金など多様な連携を通じて、共通する地域課題の解決に取り組みます。
また仙台空港やIC、鉄道など恵まれた交通利便性と本市の地域資源を発信し、交流人口や関係人口の拡大によるにぎわい創出に取り組みます。
9 文化芸術・スポーツの振興
教育委員会と連携し、市史編さんや歴史民俗資料館を活用した歴史遺産の保存活用を進めるとともに、文化会館を拠点とした本物の文化芸術に触れる機会の創出とアウトリーチ等による裾野を広げる取り組みを進めます。またスポーツ推進計画および施設整備の方向性を精査し、市民一人ひとりがスポーツを通じて心身共に生き生きと暮らせるまちを目指します。
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