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特集 子どもたちの笑顔あふれる東松島へ(2)

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宮城県東松島市

■国際社会に通じる人材を東松島から
東松島市は文部科学省より英語の特別教育課程の認定を受け、令和5年度から市内全小学1・2年生の英語活動を始めました。また、令和3年度から英語に親しむために実施している「English camp in 東松島」や、令和4年度から始めた小学生向けの「英検チャレンジ」など、小学生からの英語教育で特に力を入れている取組みについて紹介します。

◇英語に親しもう-English camp in東松島2023-
体験活動やリズムに合わせたチャンツ等を通じて英語に慣れ親しみ、英語を使ってのコミュニケーションに楽しんでもらうことを目的に、「English camp in 東松島2023」が宮城県松島自然の家で開催されました。
6月24日には小学4~6年生22人が参加し、ALTと英語専科の教員とともに英語を使って活動しました。午前中に行われたピザ作りではグループごとに知っている限りの英語や巧みなジェスチャーを使いながら笑顔で楽しみました。午後からはウォークラリーにもチャレンジし奥松島の雄大な自然も満喫しました。
また、10月14日には小学1~3年生21人が参加。月浜など宮戸の自然の中、グループで協力してフィールドビンゴを行いました。船や花、ゴーストなど目的物を見つけた児童たちが口々に英語で発音する様子が見られ、積極的に英語に触れあう様子が見られました。
日常的に英語を使う場面は今はまだ多くありませんが、低学年のうちに楽しく英語に触れあう機会を多く設け、苦手意識が生まれる前に親しみのある言語として接していけるように取組みを続けていきます。

■「東松島市小学生英語検定チャレンジ事業」
東松島市教育委員会では、令和4年度から「東松島市小学生英語検定チャレンジ事業」として、意欲ある小学生が中学1年生修了レベルに相当する英語検定5級にチャレンジできるよう、検定料の全額補助と合格に向けて検定前に5回の学習会を開催しています。
令和4年度のチャレンジ参加・英語検定5級受験者児童65人中、合格者は53人(合格率81.5%)でした。小6児童を除く英検5級を受験した児童に令和5年度の受験意向を調査したところ、5級に合格した児童の半数以上が4級を受験したいと回答。また、残念ながら5級不合格だった児童は再挑戦したいという希望を持っていたことから、令和5年度はチャレンジできる級を5級に加え4級(中学2年生修了相当)にも拡大しました。
今年度は5級チャレンジに48名、4級チャレンジに21名の児童が申し込み、9月30日の第1回学習会を皮切りに昨年度同様5回の学習会を計画し、令和6年1月20日の検定日に向けて、全員合格を目標に頑張っています。

◇2年生時に英検5級突破
矢本東小3年生 栗山翔和仁(くりやまかなと)さん
将来学者として新種の恐竜を発見したり、新しい仮説を発表したいという夢を持つ栗山さん。「論文を書くには、英語で説明する必要があると思い、覚えたいと思った」と、夢の実現に向けたスキルの一つとして英語学習に取り組み、英検チャレンジに挑戦することに。初めての英検は、「単語を組み合わせて文章にするのが大変だった」と苦戦しながらも、日頃の学習で身に付けた実力を発揮した。
「長文に慣れたり、難しい発音を言えるようにしたい」と意気込む栗山さん。通信教材でも英語に取り組んでいますが、英検へのチャレンジは「目標を持って取り組めた」と語っていました。

■楽しみながら英語を身近に、意欲的に
◇特例校で1・2年生から授業
赤井南小 木村明子(きむらあきこ)先生
東松島市では赤井南小と矢本西小が1年先駆けて特例校に選定され、令和5年度からは市内全小学校において1・2年生でも英語指導が始まりました。学習指導要領には1・2年生の英語教育について記載がなく、何を教えていくかというところからのスタートでした。6年間かけて英語を指導できることになり、現在高学年で弱い部分である数字やアルファベットを早い段階で改善できるよう取り組もうと考えました。
例えば、5年生では食事の注文を扱いますが、料理の値段などで数字が多く出てきます。2桁の数字から4桁近い数字まで使用するため、より早い段階で少しでも数字に親しんでおくことが効果的。アルファベットも3年生で大文字、4年生で小文字が出てくるのですが、限られた日数の中で覚えるのは大変で、国語でローマ字も出ており、混乱するといった状態も見られています。特例校で得られる30時間をうまく活用し、歌や動画を通じて英語の学習が「楽しい時間」と感じながら、目や耳で数字などに触れる機会を設けています。実際現在の2・3年生の数字への反応も良く、授業が待ち遠しいという声もあります。
一方で、通常よりも早く英語に対して苦手意識を持ってしまう危険性も含んでおり、それではこの特例校の取組みが逆効果になってしまいます。そうならないよう面白さや楽しさを感じられる指導を心掛ける必要があるため、今後は実践例をまとめて他校に紹介していきたいです。東松島市内の学校に通う子どもたちが楽しく英語に触れ、学び続け、中学校に進んでも意欲的に学べるよう中1ギャップを乗り越えてくれればと思います。

問合せ:教育総務課教育指導係 
【電話】内線1254

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