■地域の取り組みを紹介します(第11回)
今回は、令和5年度東松島市地域まちづくり交付金(一般提案)の交付を初めて受けた、まちづくり団体3団体の取り組みを紹介します。
◆ぽかぽかハーモニー東松島
Q.活動について教えてください。
2023年7月から矢本東市民センターを会場に月1回のペースで、子どもからお年寄りまで幅広い年齢層が参加できる異世代交流サロンを開催しています。サロンではワークショップ、運動、ゲーム、リトミックや音楽ふれあい遊び、絵本や紙芝居などを通し、年齢の垣根を超えて複数の世代が、助け合ったり、協力したりしながら交流しています。
Q.活動を続ける上で大変なこと、大切にしていることはありますか。
幅広い年齢層を対象としているため、どの世代にも楽しんでもらえるような内容の企画を大切にしています。また、活動の中で、参加者同士が協力したり助け合ったり、知恵を出し合いながら楽しく交流してもらうことです。
Q.今後の活動の展望と団体のPRをお願いします。
東松島市には不登校児の増加、高齢者のひきこもり、核家族化が進みサポートを得にくいなど様々な問題があります。私たち、ぽかぽかハーモニー東松島は、多世代を繋ぐ活動を通して、(1)子どもたちのコミュニケーション能力を高め、社会に適応する力が身につくようサポートする。(2)高齢者の方に生きがい、喜び、楽しみを感じていただきながら運動不足解消、認知症予防、引きこもり防止をサポートする。(3)参加者全員が、活動を通して同世代や先輩方と交流し話しをすることで悩みが解決したり、心が軽くなるようなメンタルケアサポートをする。この3つのテーマを胸に、今後も地域の皆様が健やかに暮らしていけるよう活動していきます。
◆鹿妻さくら猫の会
Q.活動について教えてください。
鹿妻地域における野良猫問題を解決するために、TNR活動(野良猫を捕獲、避妊去勢手術を行ったあと元の場所に戻す)を行っています。猫の繁殖力はすごく、一匹の雌猫から一年間に最大50匹に増えると言われており、日本では年間20,000匹を超える殺処分が行われています。それによる犯罪、子どもへの影響を考えると大きな社会問題であり、今ここで誰かがやらなければと会を立ち上げました。
Q.活動を続ける上で大変なこと、大切にしていることはありますか。
一番大変だと思うことは自治会をはじめ地域住民の理解を得ることです。自分自身もそうであった様に、餌を与えなければ野良猫はいなくなると思っている人が大勢です。しかしながら色々なことを調べ学習する中で、そのようなことで解決する問題でないことを知りました。猫好きの餌やりさんの気持ち、高齢者の生きがいにも目を向け大切にしていかなければなりません。その上で責任を持った飼い方の指導も不可欠です。望まない命を作らず、今ある命を最後まで見届けることが人間の義務ではないかと思います。
Q.今後の活動の展望と団体のPRをお願いします。
毎月22日を猫の日と決めて会員と猫好きの有志が集まり、今後の活動並びに猫談義で盛り上がっています。また、さくら猫たよりを発行し活動の進み具合、大切さ、周知の為の努力をしています。会員数は会費会員を入れると20名を超え、今までに手術を終えたさくら猫は44匹になりました。ここにきてようやく「最近、野良猫を見なくなった。穏やかになった。」などの声が寄せられ、理解し耳を貸してくれる人も出てきました。
これからもさらなる平和な共存社会実現のため、活動していきたいと思っています。そしてこの活動が、他の地域の皆さんも何か行動を起こすきっかけになってくれたら良いなと願っています。
◆一般社団法人りとりーと
Q.活動について教えてください。
地域女性のエンパワーメントの促進と、地域活性化の一助を担う人材の育成を目指し、2023年7月から「まなびつながるお散歩カフェ」として、メンタルヘルス講座や腸活講座など4つの講座を開催しました。
ストレス社会といわれる現代において、女性の就業率が過去最高となる一方で、女性の家事労働、育児、介護にかかる負担は軽減されておらず、年々不調を訴える方が増加傾向にあるといわれています。また、「男性は外へ出て女性は家庭を守る」といった性別役割分担意識も根強く残っている中で、自身の心身のケアが後回しになったまま日々を過ごしている女性は少なくありません。一人で何役もこなす女性の心身の健康は、男女共同参画社会の実現、地域創生といった様々な観点から考えても非常に重要であると考え、自身のストレスと上手につきあえるような学びあいとつながりあう場を託児つきで開催することを考えました。
Q.活動を続ける上で大変なこと、大切にしていることはありますか。
より多くの女性が自分の能力に気づき開花させるような講座を開催したいと考え、年齢で差別せず、平等に楽しく学びあい、活躍できる場づくりを大切にしています。実際に、講座の受講をきっかけに自分の未来を創造し、輪を広げ、新しい自分に気づき、それぞれの地域で活躍されています。ひとりで抱え込むのではなく、互いに安心安全な場を創り、苦しい時には声に出し、支えあい、自分らしい生き方を選択できる女性たちがつながれるコミュニティを構築したいと思っています。
Q.今後の活動の展望と団体のPRをお願いします。
私たちは、学びあいを通じて、つながり、高めあいながら、本来持っている能力を発揮し、地域活性化の一助を担う地域の女性たちの声を聴かせてもらえる場や学びあえる安心安全な場をこれからも創り続けていきたいと思っています。
◆東松島市地域まちづくり交付金(一般提案)とは
市内を活動拠点として地域課題の解決を目指す活動を行う任意団体が申請できる交付金です。活動にかかる講師謝礼や施設使用料、チラシの作成費などに活用することができます。
問合せ:市民協働課まちづくり推進係
【電話】内線3803・3808
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