■子育てを応援する人たちがいます
市内には、子育てを応援する施設やサークル、団体などが数多くあります。「全力でパパやママをサポートしたい」思いを共にする皆さんに話を聞きました。
◇利用者の皆さんが甘えられる場所としてー
子育て世代活動支援センター ぷれぴか(子育て支援センター) センター長 児玉恵子さん
平成30年4月に中心市街地中核施設Mallmall(まるまる)内に開設した子育て世代活動支援センター「ぷれぴか」。今年9月には来館者が40万人に達するなど、子育て世代の「憩いの場」として親しまれています。
「利用者さんが、少しでも甘えられる時間を過ごせるように」と語るのは、センター長として尽力している児玉恵子さん。利用者から「家族にも話せない悩み事が相談できる」ほどの信頼が寄せられるまで、親身に寄り添ってきました。子育ての悩みはミルクや睡眠、トイレ、保育園・幼稚園の選択など、多岐にわたります。児玉さんは「一人で抱え込まず、職員や他の利用者さんと共有して、少しでも楽になってほしい」と訴えます。
一方で、児玉さんは「子育て支援施設などを利用しない人が困難に直面した際に、支援の手が届きづらい可能性がある」と危惧します。ぷれぴかでは初めての利用者にも気軽に来館してほしいと、未利用者の子育て世帯を対象にした行事などの取り組みを始めました。「ぷれぴかは、寄りかかっても良い場所」と語る児玉さん。柔和な笑顔に安心感がありました。
問合せ:【電話】36-5858
◇いろいろな人とつながり、みんなで子育て
助産師による子育て応援団「五華(いつか)」 濵松美保さん/上原えりこさん/西迫佳恵さん
約10年前、「一人で悩んでいるママに寄り添い、育児の不安を軽減したい」との思いから助産師5人で本団体を結成し、本業との“二足のわらじ”で育児サークルの活動を始めました。今では、栄養士や保育士、理学療法士などの皆さんからも取り組みの趣旨に賛同を得て、地域ぐるみで専門性を生かした育児支援を行うとともに、仲間づくりの場としても喜んでもらっていると感じています。
活動は月に1回、赤ちゃんと一緒に楽しめる音楽会や親子コミュニケーション講座、産後ケア、育児相談、親子遊びなどを市内の各会場で開催。また、音楽家や歯科衛生士などの利用者さんが自らの専門性を生かした講座を行うなど、活動の幅が広がっています。育児中の不安や悩み、健康管理、家族のことなどの相談から、誰かの話に耳を傾けるだけなど、「五華」での過ごし方は人それぞれ。みんなで輪になって子育てしましょう。
問合せ:【電話】090-5674-3118(上原)
◇みんなで話をすることで心が開放される場所をー
子育てサロンあいあい 本郷真基(まき)さん
助産師や心理士、保育士などが専門性や子育て経験を生かし、アットホームな雰囲気で保護者や子どもの成長に寄り添った活動を行っています。
活動は週2回、県営都北団地集会所を開放し、親子が好きな時間に来て遊んだり、ランチ会や勉強会などのイベントに参加したり、利用者同士交流しながらも思い思い自由に過ごせるようにしていて、スタッフは専門的な相談やケアにも応じています。
子どもが小さいうちは、家に閉じこもりがちになり孤独を感じてしまうこともあります。利用者さんの中には「大人と話せるのがうれしい」「思い切って来てみたら子育てが楽になった」と喜ぶ人もいて、スタッフや他の利用者さんと話をすることで心が軽くなっていく様子を見るとうれしくなります。話すのが苦手な人や心や身体がつらい人のために、電話相談にも応じています。助け合いながら、一緒に楽しく子育てしましょう。
問合せ:【電話】090-9781-5327(本郷)
◇ポジティブな気持ちで育児ができるお手伝いをー
ほっとサロン~こどもにもママにもやさしい時間を~ 小林隆子さん
自身の子育て中に、友人と育児の情報交換をする貴重な時間でも、子どもが騒ぐと周囲の目が気になってしまう状況に窮屈さを感じ「仕切られたスペースで気兼ねなく話ができる居場所を作りたい」との思いで、本団体を設立しました。
活動は月2回程度、市内の各会場で、親子体操やみそづくりなど、利用してみたくなる講座を企画し開催。市外から転入してきた人も気軽に参加できるようSNSで情報発信し、オンラインで申し込みができるウェブサイトも運営しています。
子育て奮闘中は自信をなくすことも多いですが、活動に参加した人がスタッフや他の利用者さんとの何気ない会話で、今の自分を肯定するきっかけにしてほしいと思っています。設立して10年、利用者をはじめ“想い”に共鳴した人から「自分の地区でも同じような場所を作りたい」と相談されることもあり、優しさが社会に循環しているようでうれしく思います。
問合せ:【電話】090-8357-0043(小林)
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