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[特集]水キラキラ、町いきいき(2)

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富山県入善町

◆輝く水環境を守るために
恵まれた入善町の美しい水環境を守り、未来に伝えることは、今後の大きな目標のひとつ。
ここでは、水環境の保全のために重要な役割を担っている「下水道」設備を紹介します。

◇下水道の役割
下水道は、家庭や事業所などから出た汚水を、安全できれいな水に変える施設です。
入善町では、家庭の台所や風呂、トイレ、事業所からの水は、道路の下などに埋めた下水管で収集。下水管には傾斜が付いており、下水は東五十里地区にある入善浄化センターに自然に流れ着きます。
浄化センターでは、「オキシデーションディッチ法」という手法で下水を浄化します。微生物に下水の汚れやごみを分解させた後、水と汚泥の2つに分離。汚泥は堆肥やセメント原料として再利用され、水にはさらに塩素処理を施して、安全な水質にしたのちに川に放流しています。

◇町の下水道整備
下水道ができる前の入善町では、炊事や洗濯、風呂から流れ出た汚水である「生活雑排水」の一部は、浄化処理をせずに直接川に流されていました。平成7年時点で、その量は入善町だけで1日7500トンにものぼっていました。
町に恵みを与えてくれる川や海が汚水で汚れていたことはもちろん、当時の市街地では生活環境も悪化していました。排水路には洗剤の泡や油の浮いた汚れた水が流れ、その下には10センチものヘドロがたまり、悪臭や蚊などの害虫の発生源となっていた事例も。浄化槽を設置したくても、市街地では設置場所がないという問題もありました。
そこで町は、美しい水環境、住みよい生活環境を守るため、平成9年度に下水道事業に着手。平成12年には小摺戸浄化センター(令和2年度に入善浄化センターに統合)が、平成13年からは入善浄化センターが稼働し、一部地域の汚水処理を開始しました。
その後も下水管工事は進み、平成28年度末には、一部地域を除き、町のほぼ全域で下水道が使えるようになりました。下水管の総延長距離は、375kmに及びます。

◇下水道についてのお願い
町の下水道事業の経営は、物価高騰や人口減少などにより厳しい状況が続いており、料金改定を検討しています。
下水道は、正しく使用しなければ、配管のつまりの原因となったり、浄化センターのの寿命を縮めたりすることになります。
今後も下水道設備を適正に維持・管理し、水環境を守っていくために、次のことにご協力をお願いします。
・生ごみを流さない
・油を流さない
・トイレに異物(紙おむつなど)を流さない
・有害物を流さない
・下水道に未接続の場合は、下水道への接続を

水は、日々の暮らしに欠かせない、大切なもの。入善町は、母なる川・黒部川の豊かな水の恵みを受け続けています。おいしい水が毎日飲めること、豊富な水が育んだ米や野菜、魚を食べられること、電気を使えることなど、日々の暮らしの多くを黒部川の水が支えてくれています。
忘れてはいけないのは、
この豊かな恵みを今も受け取れるのは、先人たちの知恵と、不断の努力があったおかげであること。暴れ川として恐れられた黒部川を治め、扇状地を切り拓き、豊かな水を日々の営みに使えるようにしてもらったおかげであるということです。
未来の子どもたちに、こ
の美しい水環境をつないでいくため、いつまでも「入善の水はきれいでおいしい」と愛してもらうためにはどうしたらよいでしょうか。
まずは、一人ひとりが自身の身の回りにある水の恵みに改めて感謝し、この美しい水環境を守るために何ができるかを考えることからはじめてみませんか。

問い合わせ:水道課 水道係
【電話】0765-72-3840

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