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なるほど健康教室[214]

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山口県岩国市

■尿路結石症(腎結石、尿管結石症)について

食生活の欧米化や不規則な生活スタイルの影響などにより、尿路結石症は年々増加傾向となっています。生涯罹患(りかん)率(一生の間に尿路結石にかかる頻度)については、男性は11人に1人、女性は26人に1人とも言われており、誰もが経験しうる病気の一つです。
尿路結石症は特に夏場から秋口にかけて、脱水の影響もあり救急搬送される患者が多く、患者の皆さんが口を揃えて「今まで経験したことのない痛み」と言うくらい激烈な腰背部痛(ようはいぶつう)を伴うことが非常に多いとされています。また感染を伴うと発熱、腎盂腎炎(じんうじんえん)に移行し、入院治療が必要になることもあります。
治療法は、結石のサイズ、部位により異なりますが、尿管結石で5mm以下のサイズであれば、基本的には十分な水分摂取と排石促進剤による薬物療法が主体となります。一方、1cm以上の結石では自然排石が期待できず、積極的手術療法の対象になります。
手術の方法として、近年では開腹手術による治療は行われなくなり、体外衝撃波結石破砕(はさい)術(体外から衝撃波を当て結石を粉砕する方法)、経尿道的結石砕石(さいせき)術(尿道から内視鏡を挿入し、結石にレーザーを当て砕石する方法)、経皮的結石破砕術(体外から腎臓へ向け小さな穴を開け内視鏡を挿入し砕石する方法)など、身体への負担が少ないとされる低侵襲(ていしんしゅう)手術が主体となっています。
また生活習慣病の一つとして考えられている尿路結石は、再発率が高く、食生活、日常生活の改善が適切に行われない場合は、80~90%で再発すると言われています。
再発予防のために気を付けることは、(1)十分な飲水をする(アルコール、清涼飲料水などは避ける)、(2)バランスの良い食生活、(3)規則正しい生活などが重要とされています。
不摂生な食事や不規則な生活などが続いてる人は、特に気をつけて下さい。知らぬ間に尿路結石ができているかもしれません。今日からでも尿路結石にならないように自身の食生活を含め、自分の生活スタイルの見直しをしてみてはいかがでしょうか。
〔岩国市医師会〕

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