「平生町の健康課題を考える」
町では昨年度、第3期データヘルス計画を策定しました。この計画は、平生町国民健康保険被保険者の健康の保持増進を目的に、病気の予防や早期回復を図るために健康課題を分析し保健事業の実施および評価を行うものです。
今回は、この計画の一部をご紹介しながら、平生町の健康課題について考えてみます。
■死因別割合が最も多いのは「脳血管疾患」
国保被保険者以外も含む全住民の死因別の死亡者数を死因順位別にみると、第1位は「脳血管疾患」で、国や県の割合よりも高くなっています。
■要介護・要支援認定者の有病割合で多いのは「心臓病」
要介護または要支援の認定を受けた人の有病割合を見ると「心臓病」(56.4%)、「筋・骨格関連疾患」(50.0%)、「高血圧症」(49.3%)となっています。
■外来医療費の上位3つは国と比較しても受診率が高い
外来医療費の上位3つは国と比較すると受診率が高くなっていることから、医療機関を受診している人が国平均よりも多い疾病といえます。
■特定健診受診率は微増
令和4年度の特定健診受診率は、令和元年度と比較すると1.9ポイント上昇していますが、国より低く、県より高い状態が続いています。
■特定健診受診者のうち所見で最も多いのは血圧の異常
特定健診の受診者において、どの検査項目で有所見者の割合が高いかを分析すると、収縮期血圧の異常が最も多く、年代別で算出してもそれは変わらず、国と比較しても有所見者の割合が多くなっています。
※国における有所見者の割合を100としたとき、平生町の有所見者は国と比べてどのくらい多いか少ないかの割合を示しており、色を付けた部分が国と比較して有所見者が多い項目となっています。
◆平生町の健康課題の1つは高血圧である
高血圧には、一時的に血圧が高い状態の「高血圧」と、血圧の値が継続的に基準値を超えている状態、つまり病気としての「高血圧症」があります。「高血圧」状態のときは、減塩や運動、適切な体重管理等、よい生活習慣を続けることで「高血圧症」になることを予防できますし、血圧が正常値に戻ることも十分可能です。「高血圧症」になった後は、生活習慣の見直しと改善、そして何より適切な治療が必要です。治療により血圧がきちんとコントロールできれば、脳血管疾患や心臓病になるリスクを減らすことができます。
特定健診の結果で高血圧所見者の割合が多いこと、さらに、死因や要介護者の有病割合で多い脳血管疾患や心臓病は、高血圧等の生活習慣病が進行し重篤化したと考えられることから、高血圧対策が必要なことは明らかです。
高血圧対策で最も重要なことは、普段の自分の血圧値を知ることです。まずは、毎日同じ時間帯に血圧を測り、記録することから始めましょう。
そして、1年に1回は健康診断を受けましょう。健康診断では、採血等により自宅では確認できない自分の健康状態を確認することができます。健診結果に不安な点があれば医師や看護師等に相談できますし、町保健センターでも保健師や管理栄養士がお話をうかがいサポートもできます。
自分でできる高血圧対策、専門家と一緒に行う高血圧対策。ご自身にあった対策を今日からぜひ始めませんか。
◆町保健センターの使用を再開します
屋根・外壁等の改修工事等のため、町保健センターの施設使用を中止し、ご不便をおかけしましたが、本工事が完了したため8月から施設の使用が可能となりました。ご協力ありがとうございました。
問合せ:町保健センター
【電話】56-7141
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