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自治体の皆さまへ

議会だよりNo.93(4)

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山口県阿武町

▽松田穣(まつだみのる)議員
Q.防災行政無線の使用料について
A.行政改革大綱改定の検討項目にする予定
問:
定期的に放送される防災行政無線について、自治体(町)が町民の生命と財産を守る為の当然の行政サービスであり、使用料は必要ないのでは。
また使用料の滞納が発生する事もあるだろうが、その回収の為の納付書の送付や通知、人件費などのコストを考えると無償化しても良いのでは。
町長:
防災行政無線は、昭和62年度から整備し平成元年度から運用を開始した。
そして、戸別無線設備の貸与開始から、月200円の使用料を徴収開始。平成21年度にアナログからデジタルに改修し、現在に至っている。
家庭の戸別受信機は、他市町の一部地域も含めると、下関市以外の市町で概ね整備されているが、本町同様に全戸に戸別受信機を設置し、定時放送が流されるのは、周防大島町のみである。
使用料については、県内の3市で負担金を取って受信機を貸与しているが、月額使用料を徴収している市町は他にないようである。
使用料は、ほとんどが振替だが、現金払の方には年2回納付書を送付している。滞納については、令和元年度から4年度までの過年度分で20件ほど発生。
使用料については、行政改革大綱の改定の検討項目にする予定である。
問:
通信用機器についても、スマートフォンの普及率は2022年には90.1%にのび、通信機器としてのみならず、電子決済機能等、利便性が向上している。
防災行政無線の戸別受信機はどうなのか。現在、聴覚障害の方には伝えられないが、最新の機器はどの様に進化し、町のシステムは将来どうなっていくのか。
町長:
現在の防災行政無線は、平成22年4月の運用開始から14年が経過し、操作卓自体は20年前の設計で、故障のリスクも高く、部品も手に入りにくいとのメーカーの見解もある。
そして機器の進化は、タッチパネル化による操作性の向上や、性能アップによる信頼性の向上、災害現場等へ持ち出せるタブレット型の操作卓や、操作卓から1回の操作で防災行政無線のほか、スマートフォンへの緊急速報メールや登録メール、町のホームページ、X(旧ツイッター)、LINEなど複数のメディアへの一斉配信や配信先の選択も可能になる。
ただ、私としては、防災や行政情報を一方的に流すよりも、高齢社会に対応する双方向の設備が必要ではないかと考える。
光ファイバの整備で、定期的に、ひとり暮らしの高齢者と役場の保健師が、画面を通して会話をし、表情や部屋の様子、心と体の健康管理と安否確認が出来る。
更に機器の精度が向上すれば、本町の新たな医療分野でのオンライン診療も考える必要がある。
今後、利用者に応じ、電話型端末やタブレット型端末を利活用し、新しい情報配信システムが、防災行政無線に代わっていくことも考えている。
今年度策定予定の「DX推進計画」の中で、しっかり議論することにしている。

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