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【特集】農業の多様な担い手の確保に向けた取組み

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山形県 クリエイティブ・コモンズ

本県の農業は地域経済を支える基盤産業であり、その農業を支えるのは人です。県では農業の担い手の確保・育成のために、さまざまな取組みを進めています。

■農業の担い手に関する現状
今年も新米の季節がやってきます。ブランド米「つや姫」「雪若丸」をはじめ、果実、野菜、畜産などの産地として高い評価を得ている山形県は、全国有数の食料供給県であり、農業は本県の基盤産業です。
一方、農業従事者は、人口減少や高齢化の進展に伴い年々減少しています。平成27年から令和2年までの5年間では、本県の農業従事者の数が7千人減少するとともに、高齢者の割合が高くなっています。
このような中、これまでの担い手確保に向けた取組みにより、本県の新規就農者の数は年々増えており、8年連続で東北一となっています。令和5年度には、過去最多となる378人が県内で新たに就農しました。しかし、農業従事者の全体としては、減少分を補えない状況が続いています。

◇農業従事者数および高齢者割合
平成27年の農業従事者数は46,060人
うち
16歳から64歳は18,270人
65歳以上は27,790人
高齢者の割合は60.3パーセント

令和2年の農業従事者数は39,034人
うち
16歳から64歳は12,389人
65歳以上は26,645人
高齢者の割合は68.3%パーセント
出典:農林業センサス

◇新規就農者の状況
平成27年…280人
令和2年…353人
令和3年…357人
令和4年…358人
令和5年…378人
8年連続東北1位
出典:県農林水産部農業経営・所得向上推進課調べ

■農業の持続的発展に向けて
本県の農業が持続的に発展を遂げていくためには、農業の経営規模の拡大や農地の集積を図るとともに、次世代の農業を担う人材の育成と確保が急務です。
農業の生業(なりわい)としての魅力を高め、経営力のある高度な人材を育成するとともに、専業として農業を支える就農、他の仕事を持ちながら農業を営む「半農半X」、定年退職後の就農など、多様な人材を広く呼び込み、担い手として育成・確保していく必要があります。

■農業をけん引する人材の育成
優れた技術と経営力をもって農業・森林業をリードし、国際競争力のある人材の育成を目指して、令和6年4月、「東北農林専門職大学」が開学しました。
今年度は43人の学生が入学し、新たに整備された校舎やスマート化に対応した4つの附属施設など、充実した環境の中で、農業・森林業の生産や経営管理に必要な知識と技術、加工・販売など関連分野からSDGsまで幅広い領域を学んでいきます。
加えて、2年次からは、本学の特長でもある計90日間にわたる豊富な臨地実務実習なども履修し、理論と実践をバランスよく修得することができます。

■最上総合支庁主催「新入生バスツアー2024」
学生に農林業や最上地域の魅力を知ってもらうために、5月と7月にバスツアーを実施しました。
最上地域のおすすめスポットを巡るとともに、マッシュルーム栽培工場や杉林を見学しました。

◇地域に根ざした学び
課外活動においても、学生は、地域の方とともに野菜の栽培などを始めたり、さくらんぼやトマトの収穫などを手伝ったりと、地域の農業への関わりを深めています。
また、郷土料理を学ぶ料理教室など住民との交流を目的とした地域活動に参画したり、新庄まつりの行列に加わって町を練り歩いたりと、地域や大学を盛り上げようと奮闘中です。

◇7年度入学者を募集します!
9月2日(月曜日)から13日(金曜日)まで、令和7年度入学者(総合型選抜、特別選抜)を募集します。

詳しくは大学ホームページをご覧ください。
【URL】https://tpuaf.ac.jp/

■多様な人材を呼び込む就農・定着までの取組み
県では、非農家出身者、U・Iターン者、副業希望者など多様な人材の就農を後押しするため、さまざまな支援メニューを用意しています。就農の動機付けとなる農業体験から、農業技術を学ぶ研修、就農資金の助成、経営継承の相談まで、就農の各段階できめ細かく支援を行っています。
農業に興味を持った方が、農業体験などを通して就農意欲を高め、ゆくゆくは山形県の農業の担い手へと成長してもらえるよう、県では関係機関と連携し「オール山形」で応援していきます。

■新規就農の各段階における支援内容
《動機付け段階》
首都圏等で開催される就農相談会での勧誘
ワンストップ窓口での就農相談
農業体験機会の提供
・ぷち農業・農村暮らし体験(1週間程度)
・お試し就農移住体験(最大6カ月)

《就農準備段階》
技術習得に向けた研修機会の提供
・先輩農家の下での研修(最長2年間)
・栽培技術や経営の基礎を学ぶ研修
就農準備資金の助成
・農業研修生に対して年間150万円、2年間

《就農初期段階》
農業機械・施設の導入への支援
経営開始資金の助成
・49歳以下は年間150万円を3年間
・50歳以上は年間60万円を3年間
経営継承に係る相談対応

■ぜひご覧ください!
県政テレビ番組
いき☆いきやまがた放送のご案内〕
「農業の多様な人材の確保に向けて」と題して県内民放4局で特別番組(30分)を放送します。

◇さくらんぼテレビ(セイ)
9月8日(日曜日)午後2時30分から

◇山形テレビ(YTS)
9月14日(土曜日)午後3時55分から

◇テレビユー山形(TUY)
9月22日(日曜日)午後3時から

◇山形放送(YBC)
9月28日(土曜日)午後3時55分から

※放送時間は変更になる場合があります。

問い合わせ:
新規就農支援について…農業経営・所得向上推進課【電話】023-630-2424
東北農林専門職大学について…東北農林専門職大学【電話】0233-25-8302

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