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自治体の皆さまへ

特集 考えよう、防災のこと(1)

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山形県朝日町

■特集 自分とみんなの命を守るために 考えよう、防災のこと
今から13年前に発生し、当町にも甚大な被害をもたらした東日本大震災。そして今年1月1日に発生した能登半島沖地震。地震のほかにも大雨による洪水など、災害は「いつ」「どこで」「何が」起こるか完全には予測できないものです。
今回の特集は、防災や減災がテーマ。実際に発生した災害を振り返るとともに、町内で行われた訓練や防災につながるポイントなどを紹介します。

◆災害は、すぐそばに
○最大震度7を観測した東日本大震災
平成23年3月11日、東北地方太平洋沖で発生したマグニチュード9・0の巨大地震(東日本大震災)では死者・行方不明者が2万人を超えたほか、今なお故郷に戻ることができない方もいらっしゃいます。
朝日町においても震度4を観測。建物の倒壊や道路の寸断といった被害はなかったものの、停電により不便な生活を余儀なくされました。また、物流の停滞によりガソリンスタンドにも長蛇の列ができたほか、生活必需品の入手が困難になるなど、その影響を受けた方も多いのではないでしょうか。

○避難生活が続く能登半島沖地震
また記憶にも新しい、今年の元日、16時10分に発生した能登半島沖地震。被災地では甚大な被害が生じ、避難所での生活を余儀なくされている方が、地震発生から2カ月経過した現在でも数多くいらっしゃいます。
避難所での生活はこれまでの“日常”とは程遠いものがあります。慣れない集団生活に加えて、インフラ設備(電気、ガス、水道など)の被害によるトイレや洗濯、食事などの制限。そして冬期間の発災ということもあり寒さ対策をどうするかなど、多くの課題があります。

○町でも200mmを超えた雨量
朝日町に目を向けると、平成25年以降複数回大雨による被害に見舞われました。最も被害の大きかった令和2年7月豪雨では、7月28日を中心に雨が降り続き、町内の24時間雨量が200mmを超えました。河川の氾濫や土砂崩れ、住宅の床上・床下浸水、道路、農地などの被害が発生。このとき、町が開設した避難所や各地区の公民館に100名を超える方が避難しました。詳しい様子は、※本紙の令和2年8月号で特集していますのでご覧ください。

○被害規模の想定が大切
ほかにも、平成25年7月の大雨被害では町道の冠水や路肩崩壊に加え、国道287号白鷹町大瀬地内において路面の形状変化により1年以上通行止めになるなど、私たちの生活に大きな影響を与えました。また、令和4年8月に置賜地方を中心に大きな被害を出した豪雨災害の際には、町内西部地区の一部に避難指示が出ました。
大雨や台風は地震と違い、気象庁などの関係機関から事前に情報を入手することができますが、一定時間に集中して雨が降る場合や数日間続いて降る場合など、その形態はさまざまです。また住んでいる地域で降っていなくても、遠く離れた山間部に集中豪雨があれば川の急激な増水が起きたり、側溝から水が溢れることで住家に浸水したりと、思いがけず被害に遭うことも想定しなくてはいけません。発災時、安全に行動できるように日ごろから備えておくことが大切です。

◆意識してみよう、自助と共助
○防災を意識した取り組み
町内では、災害の発生に備えた訓練やセミナーなどが行われています。上の写真はその取り組みの一部です。
7月23日、大暮山区では過去に発生した大規模な地滑りを踏まえ、大雨を想定した避難訓練を実施。公民館へ避難するとともに、在宅する区民の安否確認を行いました。また、避難行動に支援が必要な方の「個別避難計画」を策定。〝誰が誰を支援するか〟などの情報を近所の方と共有しました。
前田沢区では、避難生活を想定した炊き出し訓練などを毎年実施しており、9月24日の防災セミナーでは発災時に取るべき行動などを改めて振り返りました。
災害を意識した取り組みは、子どもたちも対象に行われています。朝日中学校の生徒は防災備蓄倉庫(前田沢)を見学。町の備えを学び、避難所で実際に使用されるパーテーション・段ボールベッドの設置を体験しました。また、宮宿小学校の児童は、防災セミナーを通じて町で起こりうる災害の種類や、避難行動について学習しました。

○自分たちの安全は、自分たちで守る
災害が起こったら、まずは「自助」が求められます。自助は、発災時の救助で一番多くの割合を占めており、一般的に「自助=70%、共助=20%、公助=10%」といわれています。そして、自身の安全が確保されたら近隣の皆さんと協力して、地域を守るための「共助」が必要となります。共助は具体的に、高齢者など自力で避難ができない方の支援や、避難所運営の協力などがあります。災害発生時には住民相互の共助が欠かせません。

○災害を意識した行動を
災害に関する正しい知識を身につけ、実践することが被害を減らすことにつながります。お住まいの地区で、避難訓練などの防災に関わる行事が行われる場合は積極的に参加しましょう。

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