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教育長室から

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山形県金山町

教育長 須藤信一

■今こそ鶏口牛後
少子化がものすごい勢いで進んでいます。当町でも、一昨年から小学校が統合して一校となりました。今年の新入生は31名でしたが、来年以降は20数名で推移していきます。20人に満たない年もあります。
そんな中、県内の県立高校も定員割れの状況にある小規模校では、県外生募集が9校に増えました。全国では、144校で取り組んでいます。金山校でも今年度3名の県外生が入学してくれました。6月末に行われた東京での説明会では、金山校のブースに23組の親子が個別相談に参加してくれました。このように小規模校が注目されてきているのは、何故なのでしょうか。「鶏口となるも牛後となるなかれ」(鶏口牛後)ということわざがあります。小さい集団であってもその中で長となる方が、大きな集団の中で尻に付き従う者となるより良い、というような意味ですが、小規模校の強みを言い当てているように思います。他者の世話をしたり、いろいろな場面でリーダーとして組織をまとめたりしていく経験は、変化の激しい社会に求められている非認知能力(やる気、忍耐力、協調性、自制心など)を鍛える場となります。都会の大きな学年集団の中に埋没してリーダーの経験もなく卒業していくよりも、いろいろな経験を通して非認知能力を高めていくことは、小規模校でこそ可能性が高いと言えますし、卒業後の伸びしろや成長も期待できると言われています。小学校や中学校においても、いろいろな教育活動の中で非認知能力の育成に取り組んでいます。学校と地域が協働して、町の未来を担う若者に成長してくれることを願い、一人一人が様々な経験を積める取組を進めていきたいと思います。

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