■ネイチャーポジティブ宣言をしました
南アルプス市は今年の8月29日に、ユネスコエコパークの理念に基づき「ネイチャーポジティブ宣言」を行いました。ネイチャーポジティブとは、生物多様性の損失を止め、反転させ、回復させることを意味します。2030年までにネイチャーポジティブを実現することが世界共通の目標となっています。
南アルプスの山々を囲むエリアは「生態系の保全と持続可能な利活用の調和」を目指すユネスコエコパークに登録されており、自然と人の共生を理念に持つユネスコエコパークの取り組みは、ネイチャーポジティブ実現への貢献が期待されています。私たちがこれまで取り組んできたユネスコエコパークの活動をさらに推進し、〝ネイチャーポジティブなまち〞を目指していきましょう。
◆生物多様性とは
地球上にはおよそ3000万種もの生きものが生息しているといわれています。その一つひとつの生命が豊かな個性を持ち、さまざまな環境のもと、互いにつながり合いながら生きていることを「生物多様性」といいます。
豊かな生物多様性から生み出される水や食料、空気などの「自然の恵み」は、私たちが暮らしていくうえで、なくてはならないものです。
◆ネイチャーポジティブのイメージ
※詳しくは本紙6面をご覧ください。
参照:WWFジャパン(【URL】https://www.wwf.or.jp/)
◆ネイチャーポジティブ実現への取り組み
◇高校生と小学生による水生生物調査
ユネスコスクールに認定された巨摩高校と地元小学校が連携して水生生物調査を行っています。
◇ユネスコエコパーク学習支援授業
市内すべての小学校を対象にユネスコエコパークを正しく理解してもらうために、学習支援を行っています。
◇希少種保護パトロール
希少な高山蝶の捕獲や植物の盗掘を防ぐため、広河原や北沢峠でパトロール活動を行っています。
◇親子トレッキングツアー
自然への理解や豊かな感性を育み、将来に南アルプスの自然を継承していく活動として、自然とふれあえるツアーを行っています。
◇櫛形山アヤメ保存対策検討会による植生調査
生育の変化や、環境変化について気づき早期に対応できるようにするため、継続的に植物のモニタリング調査を行っています。
◇櫛形山の保全活動
櫛形山では市民ボランティアと協力してシカよけネットの設置や、種子落としマットを活用し外来種の侵入を防ぐ保全活動を行っています。
◇企業との連携
企業とグリーンパートナー協定を締結し、ネイチャーポジティブへの取り組みを推進しています。
◇外来種駆除活動
外来種の繁殖は生態系や農業への悪影響があり、希少な動植物が多く生息する南アルプスの自然を守るため市民と協働した駆除活動を行っています。
問合せ:観光推進課
【電話】282-7261
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