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おしえてドクター 32

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山梨県甲府市

■乳がんについて知っておきましょう
◇乳がんとは
2019年、乳がんと診断された患者数はおよそ10万例で、女性が患うがんの中で最も多く、生涯に乳がんを患う女性は9人に1人と推定されています。最新の2021年のデータでは、女性年代別30~64歳の死亡数が1位となっています。

◇治療について
乳がんの治療には、外科療法、薬物療法、放射線療法などがあります。最近では、ラジオ波焼灼術が保険適応となり、治療の選択肢が増えました。実際に個々の患者さんで治療方針を決める際は、ステージとがん細胞のタイプに応じて、適切な治療を組み合わせて決めていきます。
乳腺専門医は、診療ガイドラインに沿って標準治療を提案することが多いです。標準治療とは、「現時点で、患者さんに最も効果が期待でき、安全性も確認された最善の治療」のことです。治療の詳しい内容は、『患者さんのための乳がん診療ガイドライン2023年版』に掲載されています。

◇日頃から気をつけよう
早期発見には検診や受診が重要ですが、日頃から乳房の状態を意識する生活習慣「ブレスト・アウェアネス」も大切です。自分の乳房の状態をまず知り、変化に気を付けることは、日常生活の中でも取り組むことができ、継続できます。また、この生活習慣を身に付けることで、乳房と乳がんに対する関心が高まり、さまざまな情報を十分に活用すること(ヘルス・リテラシー)の向上も期待されます。

●「ブレスト・アウェアネス」4つのポイント
◇01 普段から乳房をチェックして、自分の乳房の状態や月経周期による変化を知っておきましょう
◇02 乳房の変化に気を付けましょう
◇03 気になる変化に気づいたときには、検診を待たずにすぐに乳腺外来のある医療機関を受診しましょう
◇04 自覚症状が無くても、40歳から2年に1回、定期的に検診を受診しましょう

(参考)国立がん研究センターがん情報サービス「最新がん統計」
乳癌診療ガイドライン2022年版
日本乳癌学会ホームページ

市立甲府病院外科 丸山孝教(まるやまたかのり)ドクター

問合せ:市立甲府病院
【電話】055-244-1111

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