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自治体の皆さまへ

No.130 シリーズ 教育の窓 地域とともに成長する 久田見小学校

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岐阜県八百津町

1.はじめに
今年は、コロナ禍ではできなかったことを、ねらいや方法を吟味・アレンジして実施しています。学校だけでなく、地域の活動も同様で、久田見まつりもその一つです。6台の山車が勢ぞろいする迫力と安土・桃山時代に戻ったかのようなきらびやかさは圧巻でした。その山車の上で繰り広げられる「糸きりからくり」を操る人、山車を曳く人、太鼓の打ち手や篠笛の吹き手など、大人も子どもも参加する久田見まつりでした。その様子から久田見地域のみなさまの郷土を愛する、誇りに思う気持ちがひしひしと伝わってきました。
久田見小学校では、地域の伝統や産業などとともに、地域の方々の思いを子どもたちが知り、考え、発信することを大切にした教育活動を行っています。

2.ふるさと教育の充実
・地域を知る
今年の久田見オリエンテーリングでは、薄野・小草方面に行きました。丸登豆腐店、伊藤建具、丸仙工研、スクーデリアステラ、こぐさの丘のみなさまに協力いただき、仕事内容や働く人の様子を体験や見学を通して教えてくださいました。子どもたちは、初めて見る機械に興味をもち、質問をしたり、話す内容をメモしたりしていました。自分たちのよく知らない店や施設、そこで働く人の仕事について知ることができました。また、馬や鳥の餌やりを体験して、仕事の大変さとともに生命の尊さを知りました。

・地域を知り、考える
3年生は、社会科や総合的な学習の時間に地域のお店や製茶工場、岩平茶園に行きました。久田見でお茶を作りはじめたきっかけや仕事の話を聞いたり、久田見でとれたお茶をいただいたり、茶畑を案内してもらったりしました。お茶の美味しさに驚くとともに、お茶づくりに対する思いや仕事の大変さを学びました。そして、製茶組合様にいただいたお茶を学校で煎れて飲みました。その味の感想と学んだことを全校に伝えました。また、4年生は、松野屋さんを見学したり、話を聞いたりして、品揃えやその理由について疑問が芽生えました。また、東屋さんの話を聞いて、久田見地区の人口が減少していることを知り、「久田見を守るために自分たちができることは何だろう」と考え始めました。新たな疑問について調べたことや自分の思いを全校児童に放送や新聞で伝えました。今後は、地域から学んだことを地域へも発信していきたいと考えています。

・地域の一員として活躍する
今年は、コロナ禍で延期していたトランペット鼓隊五十周年記念イベントを開催しました。5・6年生の実行委員が「トランペット鼓隊の歴史と地域の人や先輩たちの思いを知ろう」「自分の気持ちが伝わる発表をしよう」というめあてに向かって、内容を企画・実施しました。「たくさんの方に自分たちの演奏を聴いてほしい」「昔のトランペット鼓隊のことをインタビューして知りたい」「会場のみなさんと一緒に演奏したり歌ったりしたい」「会場のみなさんに感想を書いてもらい、それを掲示して、これからもトランペット鼓隊の活動をするごとに増やし、地域と自分たちがつながる虹のような掲示を作っていきたい」などたくさんの願いがありました。自分たちの願いが地域のみなさまとともに実現するという貴重な体験ができました。トランペット鼓隊の演奏では、昼休みにパート別練習をしたり、家庭で練習したりして、自分たちの頑張る姿と地域への思いを伝えようと取り組みました。

3.終わりに
地域の魅力を知り、課題を見つけ、地域の一員として、願いをもって働きかける子どもたちをめざしていきます。そして、地域の方々と交流したり活動したりする中で、地域の方々の思いにふれ、「こんな大人になりたい」と思える子どもたちを育てていきたいです。

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