市内の輝くみなさんを紹介します
■世界淡水魚園水族館 アクア・トトぎふ 飼育スタッフ
中野 大輝(なかの だいき)さん
仙台出身の33歳。去年から、コツメカワウソやカピバラなどの動物を担当しています。
◇疑問を持てば、世界が広がる
「自然に対して、興味や疑問を持って欲しい」。そう話すのは、川島にある世界淡水魚園水族館アクア・トトぎふの中野大輝さん。「疑問を持てば、世界が広がります」と探究の楽しさを伝えます。
幼いころ、父親や祖父とよく釣りに行っていた中野さん。その時に釣ったカレイなどの変わった形をした魚を見て、「どうしてこんな形をしているのだろう」と疑問に思ったことから、魚に興味を持ちました。「進路に悩むことはなかった」と、大学では、魚について学べる学科を専攻。大学ではアユを扱う研究室に在籍しており、このことが淡水魚を扱うアクア・トトぎふで働くきっかけになりました。
同館では春になると、毎年サツキマスを展示しています。サツキマスは、産卵期には白い綿のようなカビが付くことも。来館者からは、「なんで、白い綿が付いているの?」と疑問の声も聞かれます。産卵に力を使い果たし、免疫力が低下したサツキマスにはよく見られる現象で、異常なことではありません。独特な生態や、次世代につなぐ「命の尊さ」を伝えるために、あえて展示や解説を行っています。
日本の中央にある岐阜県は、東西の生き物の生息域が交り合い、希少な淡水魚も生息する特別な場所。「木曽三川の魅力を、市民にも知ってもらえるよう、これまでに得た知識や経験を生かして、展示や企画を工夫したい」と意気込みます。
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