市外で活躍する恵那市出身の方を紹介します。
■多くの人に作品を届けたい
5月9日、市役所前で「恵奈の里みのりまつり」プリントトラック披露・出発式が行われた。これは祭りを観光資源としてPRするために制作されたもので、トラックに描かれている書と絵を制作したのは、三郷町出身の可知凛花(りんか)さんだ。可知さんは「次米(すきまい)のお祭りをいろんな人に知ってほしい。インパクトを出し、人に伝わることを大切に制作した」と笑顔で語る。
可知さんの水墨画との出会いは、偶然立ち寄った店で行われていた水墨画の展示会。すぐに心を奪われ、水墨画サークルに入会した。30歳で独立した当初は書道教室をやりたいという気持ちがあり、水墨画は趣味程度だと考えていた。しかし依頼を受けて絵を描くと、みんなが喜んでくれた。その笑顔がうれしくて、仕事として水墨画の制作にも力を入れていくようになった。
2020年には、栃木県那須塩原市にあるホテル「塩の湯温泉蓮月」からの依頼で、ホテルに飾る約70点の作品を制作することになった。何度も打ち合わせを行い、どんな作品を描こうかを考えたが、要望通りの作品を制作することは大変だった。制作は約2年を要し、やり切ったときは達成感でいっぱいだった。「絵を見るために泊まる人もいることを聞き、頑張って良かった」と振り返る。
「依頼者の気持ちに応えられるよう、100パーセントの力を出し切りたい。書や水墨画の新しい一面を見せられるような作品を制作したい」と話す可知さんは、今後も多くの人に作品を届けられるよう制作を続けていく。
◆三郷町出身 可知凛りん花かさん(38歳)
□プロフィル
書道家・水墨画家。6歳で書道を習い始め、19歳で師範を取得。現在は作品制作の他、書道教室や水墨画教室など、幅広く活動している。
令和5年度より恵那観光大使に任命。
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