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自治体の皆さまへ

【特集】もし、あなたの家で火災が起きたら…逃げ切れますか!?(1)

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岡山県岡山市 クリエイティブ・コモンズ

■大切なのは「自分ゴト」として考えること!
火災を予防する対策を考えていても、実際に火災が起こったとき、どう避難するかまで考えている人は少ないのではないでしょうか。大事なのは予防と準備。日々、消火・消防活動に命を懸ける消防士さんの声から、そのヒントをお届けします。

◆火災現場に立つ消防士からのメッセージ
一人でも多くの命が助かってほしい

これまでの住宅火災で特に印象的だったのは、勤務中の消防署に直接、火災を知らせる人が駆け込んできた時。外に出てみたら、近所で上がる煙が目に飛び込んできました。その時は2階が燃え、家の周りに煙が充満して入り口が見つけにくい状態で、救助に入った時には、すでに家の人が亡くなられていました。外観は煙が見えているだけでも、すでに屋内はかなり炎が燃え広がり、周囲が気づいたときには手遅れになることも。だから、命を守るために、自力で避難できる術を身に着けておくことがとても大切なんです。

◇「逃げ遅れ」が大きな原因
火災で犠牲になる原因は、逃げ遅れが70%近くも占めています。そして、死者が一番多く発生した時間帯は、熟睡している人が多い夜中の2時ごろ。火災にいかに早く気づくか、初期消火が間に合わない場合、どう避難するかが生死の分かれ目になります。

◇火災発生時の行動をイメージしてみよう
やっぱり、火災が起きればパニックになるし、無理をして自分で消そうとしがちですが、避難することを優先してもらいたいんです。そのためにも、普段から火災の予防だけでなく、火災時にどう避難するかを家族みんなで考えておくことが大切です。避難の行動パターンは、火災の発生時間、家族構成や家の間取り、ペットの有無によっても違ってきます。どの部屋のドアや窓から逃げるのかもシミュレーションしておくといいですね。

・市消防局・予防課繪面暢利(えづらまさき)さん。兵庫県に住んでいた中学2年生の時、消防士から直接、阪神淡路大震災での救助活動や消防学校の話を聞く機会があり、消防士を目指すきっかけに
・採用試験に合格後、消防学校などで学び、晴れて消防士になってからも日々の訓練と勉強は欠かせない

▽訓練の様子などを見られる市消防局の公式Instagram
※QRコードは本紙P.2をご覧ください。

◆住宅火災のデータから見る
住宅火災の件数は年々減ってきているものの、死者数はほとんど減っていないため、死者数の割合は増加傾向にあります。また、住宅火災による死者の60%以上が火災からの逃げ遅れが原因で、住宅火災の犠牲になった人の割合を年齢別に見ると、約80%近くが60歳以上です。年齢を重ねると、火災から逃げることに時間がかかることや火災に気づくのが遅くなることが原因と考えられます。

◇令和3年住宅火災による死者の発生状況

◇令和3年住宅火災による死者の年齢

◆あなたのその行動が火災につながります
住宅火災の原因は、電気機器の配線、ストーブやコンロからの出火、仏壇などのロウソクの火、タバコの不始末や放火などさまざまです。いくら気を付けていても、うっかり火を消し忘れるだけでなく、放火や地震など意外な原因から火災が発生することもあります。

◇こんなことしていませんか?
・ストーブの周りに燃えやすいものを置く
・コンロ使用時に火のそばを離れる
・タバコを吸いながら寝てしまう
・コンセントのほこりを掃除せず、不必要なプラグを差したままにする

◎令和3年 住宅火災の出火原因

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