■質問事項 福井正議員
小中学校のトイレ改修について
▽質問要旨
ある保護者から申し出がありました。「子どもが中学校の体育館のトイレが和式で匂いもあり、トイレに行くのも我慢している。校舎の中のトイレも和式が多く、ウォシュレットのトイレに改修できないでしょうか。」と言うことでした。
学校に出向いて調査をしました。小中学校合計で、和式便器は二十一、洋式でウォシュレットなし十四、中学校グランド用洋式ウォシュレットなし三、洋式ウォシュレット付は合計九でした。
便器メーカーの調べでは、雑菌数は和式便器床が洋式便器床の約四百六十倍も多いと報告されています。最も汚れがひどいのは、和式便器周りの床で、尿や便の飛散や臭気を防ぐことは困難です。湿式トイレは、タイル張りの目地に長年にわたり臭いと雑菌が染み込み、排水溝から悪臭も上がってきます。
ランニングコスト面からみますと、和式トイレを流す際には一回約20リットルの水を使用しますが、洋式トイレは大で3.8リットル、小で3.2リットルというデータがでています。内閣官房が25年度までに95%洋式化という中長期目標を掲げたことで、今後更に洋式化は加速されるはずです。
体育館やグランドでは、招待のバレーや野球大会が開催され、各地域から多くの子どもや保護者が来られます。体育館トイレは和式のみ、グランドのトイレは洋式ですがウォシュレットなしです。洋式トイレへの改修の前向きな対応をお願いします。
▽答 青木村長
学校施設のトイレについて、経年劣化の対策に加え、生活様式の変化に応じた使いやすさにも配慮すべきというご指摘かと思います。村では令和五年度より学校施設の老朽化対策、長寿命化計画の策定に取り組んでおり、屋根や外壁、トイレの改修に概算で七億六千六百万円余りの事業費を投じ、今後十六年間かけ整備する計画です。トイレについては、洋式化及び乾式化への改修が最優先と考え、来年度から順次整備を始めます。
▽答 榎原教育課長
学校施設の改修には多額の経費がかかるため、計画的に整備していく必要があり、昨年度調査と概算設計を行いました。教育委員会としてはトイレ改修を最優先とし、来年度より小学校・中学校・幼稚園の順で整備を進めていく計画です。
令和七年度から十年度のトイレ改修工事は、三億四百三十万円の事業費見込みです。設備はヒーター付き便座での見積で、ウォシュレット機能がついていないものですので、今後費用面を考慮し、整備できるよう検討してまいります。また、体育館には多目的トイレを整備予定です。村民グランドのトイレは、今回の計画に入っていませんでしたが、今後の整備対象としたいと考えます。
▽結 福井議員
是非ともこの整備計画を進めていただき、特にトイレに関しては最優先に実行されることを祈念致しまして、私の質問は終わります。
■質問事項 芦谷議員
西粟倉村を維持していくための重要なポイントについて
▽質問要旨
子ども達の人数が年々減り続けています。昨年度の小学生は七十人、今年度は六十五人、六年後には五十人となり複式学級が一クラス、七年後には二クラスになります。村費で教員を雇用すれば複式の解消は可能であるし、複式学級には少人数で学習や、一年ごとに学級のメンバーが代わるなどのメリットもありますが、人数の少ないことによるデメリットあります。
児童数が少なくなったために、「隣の小学校と合併してほしい」と保護者の総意として要望が出て閉校した学校があります。もし本村から学校がなくなった場合、職場は西粟倉村で住まいは村外という家庭が、少しずつ増えていくと心配します。そうならないための施策を考えておられるならばお聞かせください。
▽答 青木村長
安定的な出生数を確保するには、この村の資源、人、環境等の価値を最大限に発揮し、将来に夢の描ける仕事、暮らしをいかに創出していけるか、そして村内で若者の雇用を拡大していけるかにかかっています。さらに子育て世代にとっては大きな関心事である「教育政策」、どんな子育てが出来るのかが特に重要と考えています。ご質問は学校がなくなった場合とされていますが、地域から人を育てる機能が無くなれば地域が自治体として存在する意味は無くなります。そうなれば、村は一気に求心力を失ってしまうことになります。私は村から学校が無くなることは、この村が無くなることと同じことを意味していると認識しています。今後も西粟倉村の存在は、地盤沈下をしていく中山間地域の中で、その存在する意義を示すものでなければならないと考えます。
▽結 芦谷議員
時代を先取りする教育をしていく必要性を痛感していました。「西粟倉村で教育を受けさせるために移住してきたんだ」と言わせるぐらいの教育づくりをみんなで一緒にやりませんかと言いたいです。
子育て支援、教育改革、住宅支援、いずれも本村に必要なことだと思います。一昔前なら個人の努力ですること、という考え方だったかもしれませんが、世の中が短期間のうちに大きく変わっている昨今においては発想の転換が求められています。後継者となる子どもを増やすことはとても重要なことです。村に子どもが増える、大人も増える、そういう状況になったらいいなと思います。
Iターンでこられた方がたくさんおられます。アイデアもエネルギーもたくさんある。私は最後のチャンスとして、これから数年間が西粟倉の将来を決めるのにものすごく大事だと思います。
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