山陽地域は、3億年前から現在までの地層を見ることができるジオにあふれる場所です。
ペルム紀(3億年前~2億5千万年前)の海でたまった泥でできた岩石が、山陽団地西端から竜王山を望むあたりに分布しています。竜王山へは、馬屋から登山道があるものの、途中から道なき道になります。その道沿いの壁に泥岩を観察することができます。また、泥がたまったペルム紀の海底を作っていたハンレイ岩を本宮高倉山の山頂のパラグライダーの飛び立つ場所周辺で見ることができます。
8千万年前の岩石は、花こう岩と火砕岩の2種類があります。花こう岩の大きい塊は、桜が丘西1丁目の設備業者の南面や7丁目の南端の公園で見ることができます。一方、馬屋の西に望む山肌の甲岩を作った岩石が火砕岩です。これは、備前国分寺跡の礎石にも見ることができます。
3400万年前の川でたまったレキ岩が、桜が丘西6丁目から10丁目に分布しています。桜が丘運動公園の南にある運送業者の北壁にレキ岩の露頭があります。ここではレキ岩がたまった時、川底を作っていた花こう岩との境界を見ることができます。露頭を観察するときには、運送業者の事務所に挨拶してくださいね。
砂川の両岸には、花こう岩が風化したマサが堆積した第四紀層があります。安政南海地震(1854年)では、砂川に沿った下市・立川・河本の地域で、泥水が吹き出すような液状化現象が起こったとの報告が、「花房銀三郎地震日記」(花房家文書)に残されています。
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