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特集 新春座談会(1)

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島根県安来市

◆女性が活躍できるまちづくり
安来市では、市民の皆さんが安心して子どもを産み・育てられる環境づくりへの取り組みの強化や、女性の視点を反映させた施策や事業の展開による女性の定着が緊急かつ重要な課題となっています。
新春座談会では、女性の社会進出について包括連携協定を締結している企業、保育コンサルタントとして起業した女性事業者、子育て世代のサポーター、女性の活躍しやすい職場づくりに取り組んでいる企業の担当者を招き、安来市長と「女性が活躍できるまちづくり」について語り合ってもらいました。

・安来市長 田中 武夫
令和2年10月から市長となり、現在1期目。就任時から行財政改革に取り組むとともに、高校魅力化推進による地域の将来を担う人材の育成や、女性や地元学生、UIターン者等に対する新たな雇用創出のため、IT企業など様々な業種の立地促進にも取り組む。

・マザーズコーチングスクール認定 シニアティーチャー 福田 紘子
サロン業とともにシニアティーチャーとなり、子どもや親子の孤独・孤立解消に向けた活動を始める。子育て中の2児の母。
※シニアティーチャーとは、子ども達の孤独をなくし安心感を育むために、子どもにとって1番身近な大人達にコーチングを伝える講師「マザーズティーチャー」のサポートをするリーダー的なマザーズティーチャーのこと。

・トキワホールディングス株式会社 代表取締役社長 白尾 卓也
自社のミッションの一つ、「日本の小規模市町村の活性化こそが日本の持続的な発展につながる」に沿って、人口5万人以下の自治体の地方創生、女性活躍推進や働き方改革等に取り組んでいる。安来市とは、令和4年8月に包括連携協定を締結し、課題解決に向けて協働で事業を展開。

・合同会社子どもベース 代表 佐伯 絵美
地元や東京の保育現場での勤務を経て、安来市にUターン。保育現場を支える組織の必要性を感じ、安来市にIターンした元同僚とともに令和3年2月に安来市で保育コンサルティングの会社を設立。安来市を拠点に全国の保育現場を対象にコンサルティングを展開している。

・社会医療法人 昌林会 経営企画部経営企画課長 津村 美子
経営企画課長を務める社会医療法人昌林会が島根県の「しまね女性の活躍応援企業」、「プレミアムこっころカンパニー」の認定を受け、女性の活躍しやすい職場づくりに取り組む。特に優れた取り組みを実施しているプレミアムこっころカンパニーとして島根県から2度の表彰を受ける。

◆安来の魅力を改めて知ってほしい
田中市長(以下、市長):本題に入る前に、皆さんのそれぞれの視点から見た安来市のポテンシャルや魅力はどんなものがあると思われますか。
白尾卓也(以下、白尾):私は県外の者なんですけど、安来と聞くと安来節とか足立美術館がすぐ思い浮かびます。なかなかこれだけ全国的知名度がある伝統芸能や観光名所といった武器がある地方自治体は少ないと思います。また、JRの特急が止まり、空港も車で40分圏内に2カ所もあるので非常に訪問しやすいです。さらに隣の米子市や松江市に行けば買い物もできるなど、地元の皆さんは安来市の魅力をもっと知ってほしいなと感じています。
佐伯絵美(以下、佐伯):私は保育コンサルタントとしてさまざまな地域に出かけてお仕事をしています。そのため車、電車、飛行機等、さまざまな交通手段で毎週どこかに出かけています。白尾さんがおっしゃったように空港が近くにあって、特急が止まってくれて、すぐに高速道路に乗れることは、すごくありがたいことです。また、外から帰ってきたからこそ、この土地の良さを改めて実感することがあります。先日も保育者向けの研修で使う木片を近所の大工さんにお願いしたら、想像を超えるクオリティの高い積み木に加工してくださり感動しました。協力してくださる、温かい人が地域のあちこちにいることも安来市の魅力だと思います。
福田紘子(以下、福田):安来には「何かをやりたい」という人が多く、過去に数名で「Hug組(はぐくみ)」という団体を立ち上げイベントを開催しました。その中で私たちは、安来の魅力をまずは自分たちが知ることを始めたんですね。例えば、月の輪神事の伝統や、安来節や安来の歴史。また、布部には百貨店に並ぶ商品を作る手仕事をされる人たちがいらっしゃったり。安来には誇るべき文化や歴史、人々が「日常に在る」ことで、ふと関心が外に向きがちになることも。とは言え、誇るべきところや更に魅力を再発見することは、安来のポテンシャルを知る一歩でもある気がします。
津村美子(以下、津村):安来のポテンシャルって何があるだろうかと思ったときに、中学生の息子に将来安来に住みたいか聞いてみたんです。そうしたら「安来に住みたい」と言うんです。なぜって聞いたら、家族もいるし、住むにはいい所だと。都会は遊びに行ければいいぐらいの思いでいるみたいです。私たちは、安来から出ること、都会に行くことが良いと親からも勧められて育ってきたようなところがありますがその頃と違って、これが今の時代に合った安来市のポテンシャルなのかなって感じました。
市長:昨年、安来市出身で国の機関の要職に就き活躍されている人に安来市の魅力を聞いたことがあったんですが、安来には全てがあると言われたんですよ。自然は豊かで海も山もあり、弥生時代から続く歴史的に価値のある遺跡や全国の名所よりも古い歴史を持つ寺社仏閣もある。鉄の積出港として栄えたことから始まる産業もある。でも、それが生かしきれていないとも言われました。それが、地元の人が安来市の魅力に気づいていない原因なのかもしれませんね。

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