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特集 命の大切さを知る(1)

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島根県江津市

■江津赤ちゃん登校日事業
「江津赤ちゃん登校日事業」(以下「赤ちゃん登校日」)は、城西大学特任教授の高塚人志さんが考案したプログラムです。事前学習を経て、小学生と赤ちゃん親子が3回にわたって交流します。
江津市では、平成21年度から赤ちゃん登校日を行っています。現在は年2回、江津東小学校と津宮小学校で実施しています。
平成16年度に策定した『江津市次世代育成支援行動計画』の中で「命の大切さを知る心の教育の充実」を重点プロジェクトの一つに掲げました。乳幼児とのふれあいを通して、これから親となっていく子どもが将来良好な親子関係を築き、小さな命を愛しく思えるようにと願いを込め、本事業を行っています。

■赤ちゃん登校日の目的
小学生が赤ちゃんとのかかわり体験を通して、「小さな命に感動する心」「親への感謝の心」「人を思いやる心」、そして「生きる力」を育むことを目的としています。
児童は、生後4カ月前後の赤ちゃんとかかわり、コミュニケーションづくりや小さな命への思いやり、育ててもらった親や周囲の人への感謝の気持ちを再確認するとともに、人のために役に立てる体験をすることができます。
参加する親子は、児童とのかかわりを通して我が子への愛情を再確認し、子育ての充実感を得ることができるとともに、我が子の将来の姿をイメージすることができます。

今号では、9~10月に津宮小学校5年生を対象に行われた赤ちゃん登校日の様子を紹介します。

■赤ちゃん登校日
○事前学習
赤ちゃん親子とかかわる前に基本的なマナーやコミュニケーションを学びます。

○かかわり体験1回目
赤ちゃん親子と初めてのかかわり。お父さんお母さんから妊娠中や子育て中のこと、赤ちゃんへの思いなどをしっかり聴きます。

○かかわり体験2回目
お父さんお母さんの赤ちゃんへのあやし方を見て、愛情を表情や言葉にして届ける大切さを学びます。

○かかわり体験3回目
これまでのかかわりを振り返り、感謝の気持ちを伝えます。また、これからの生活にどのように活かすか考え、言葉にして伝えます。

■津宮小学校で行われた赤ちゃん登校日。5年生児童は赤ちゃん親子とかかわる前に「事前学習」を実施しました。実際の赤ちゃんを模した人形で抱っこの練習をしますが、慣れずに悪戦苦闘する姿も。これから始まるかかわり体験に向け、期待と不安が入り混じります。

■初めてのかかわり体験の日。赤ちゃん親子との対面に緊張した様子の児童ですが、事前学習で学んだコミュニケーションの仕方を実践し、真剣に向き合います。赤ちゃんは屈託のない笑顔を浮かべ、児童のコミュニケーションをすべて受け止めてくれます。時間が経つとともに、次第に距離が縮まっていきます。

■2回目のかかわり体験。児童はこの日のために「いないいないばぁ」と「絵本の読み聞かせ」を練習しました。赤ちゃんにほほ笑みかけながら練習の成果を発揮する児童の姿は、初日よりも朗らかで楽しんでいるように見えます。

■3回目のかかわり体験。この日が赤ちゃん親子との最後のかかわりです。児童はともに時間を過ごした赤ちゃん親子に、これまでの感想や感謝を伝えます。
かかわり体験を終え、児童から赤ちゃん親子へ感謝のメッセージと歌がプレゼントされました。
計4回の授業を通じ、児童も赤ちゃん親子も、かけがえのない体験をすることができました。

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