文字サイズ
自治体の皆さまへ

特集 地震後の生活を守るために(1)

1/34

広島県東広島市 クリエイティブ・コモンズ

令和6年1月の能登半島地震で、過去の震災の記憶がよみがえった人は多いのではないでしょうか。予測できない地震に対しては、家の中の安全対策を進め、とっさの判断で迷わない知識を持ち、自分で身を守るしかありません。また、発災当初の混乱の中では、行政の支援が行き届くにも時間がかかります。地震から大切な命を守るために、今から始めておきたい備えを紹介します。

■地震が発生するとライフラインが止まる場合があります
ライフラインが復旧するまでにかかる日数
※平成23年3月東日本大震災の場合
電気…6日間
水道…24日間
ガス…34日間
災害によって、電気、ガス、水道が停止する可能性があります。また、道路や鉄道が被害を受けることで物流が止まり、物資が不足する事態に。各家庭の状況に合わせた準備が必要です。

■東広島で地震が起きたら…
最大で震度6弱、突然の揺れに襲われる可能性も
今後30年以内に70~80%の確率で発生が予想される南海トラフ地震。その規模は最大マグニチュード9レベル、東日本大震災と同程度の揺れが西日本を襲うとして防災体制の構築が進められています。市内沿岸部や西条盆地などの平野部では最大震度6弱の揺れの可能性があります。また平成13年の芸予地震のように安芸灘の地下50km付近を震源とする地震の可能性も。震源地が近いため突然の揺れに襲われることになります。黒瀬断層帯の危険性は不明ですが注意は必要です。
広島地方気象台 南海トラフ地震防災官
内田祥一(うちだしょういち)さん

◇瀬戸内側でも津波が早く到達することも
南海トラフ地震の影響で豊後水道や伊予灘の海底が動く可能性があり、その場合、津波の到達が早まります。安芸津町など沿岸部は要注意です。

◇土の中に水が多く液状化の被害も
稲作が盛んな西条盆地は水分を多く含んでいます。近年造成された埋立地は土から水が抜けるのに時間がかかるため、まだ地盤が軟らかい可能性も。液状化による被害が心配されます。

■地震から命を守ろう
地震の揺れを感じたり、緊急地震速報を見聞きしたりしたときは、身の安全を最優先に。いつどこで地震が起きても冷静に行動できるように、注意するポイントを覚えておきましょう。

◇屋内の場合
・激しく揺れているときは頭を保護し、大きな家具から離れ、丈夫な机の下などに隠れます。揺れが収まったら避難を。
・人が大勢いる場所では、慌てて出口や階段に走り出さないようにしましょう。

◇屋外の場合
・ブロック塀の倒壊、看板や割れたガラスの落下、落石やがけ崩れに注意し、その場から離れます。

◇乗り物に乗っている場合
・運転中の場合、急ブレーキをかけず、緩やかに速度を落とします。大きな揺れを感じたら道路の左側に停止します。
・鉄道やバスなどに乗車中の場合は、つり革や手すりにつかまります。
・エレベーターでは最寄りの階で停止させ、すぐに降ります。

■避難するときは
市が開設した避難所へ行くほか、安全な場所にある親戚宅などへの避難も考えてみましょう。避難する際は、防災セットや個人で必要なものを持参してください。家を出る前にはブレーカーを落とし、電気が復旧したときに家電の作動で起こる火災を防ぎましょう。

◇ペットの災害・避難対策
ペットとの同行避難は、原則屋外での受け入れです。避難に備えて日ごろからえさやペット用ケージを準備し、避難環境に慣らしておきましょう。

■地域防災リーダーになりませんか?
地域の防災対策の推進や防災意識の啓発、自主防災活動の活性化を目的に、防災に関する知識と技能を持つ人を地域防災リーダーとして認定しています(現在173人)。住民自治協議会の推薦を受け、養成講座の受講が必要です。
次回は令和7年1月を予定。

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU