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ウミガメ News Letter No.30

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徳島県美波町

■産卵シーズン到来
今年もアカウミガメの産卵シーズンが来ました。ご存じのとおり、昨年の大浜海岸では、昭和25(1950)年以降、初めて上陸、産卵回数が共に0回でした。大浜海岸の上陸回数には、昭和30(1955)年~昭和41(1966)年に空白期間がありますが、隣の阿南市蒲生田海岸と同様な傾向なので、空白期間にも同じ程度の上陸数があったと想像します。その後、昭和55(1980)年にかけて、大浜海岸、蒲生田海岸共に上陸回数の減少がみられました。残念ながら、この時期で比較できる調査記録が他にないので、この状況が全国的な傾向なのかは判りません。しかし、昭和56(1981)年以降から静岡県御前崎海岸、平成2(1990)年以降から和歌山県みなべ千里浜やその他の産卵場での調査記録が全国で共有されるようになり、昭和60(1985)年~平成6(1994)年と平成20(2008)年~平成25(2013)年は全国的に上陸回数の多い年だったことが判っています。これらから、アカウミガメの上陸頭数は10年程度の周期で増減を繰り返すことが知られています。これに対して、徳島県の代表的な産卵場である大浜海岸、蒲生田海岸そして大里松原海岸では、平成10(1998)年以降、他の産卵地の傾向とは異なる上陸頭数の低迷が続き、この状況から「徳島ひとり負け」と呼ばれる様になってしまいました。平成29(2017)年以降から、全国的にも上陸頭数が減少する期間に入っている様子がうかがえます。その為、大浜海岸でもしばらく厳しい状況が続くかもしれません。しかし、産卵保護対策を続け、人とウミガメが共存するための対策を探りながら、「ウミガメの聖地」の継承を目指したいと思います。
館長:平手康市

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〒779-2304徳島県海部郡美波町日和佐浦370-4うみがめ博物館カレッタ「質問係」
Question:ウミガメには虹は見えますか?
Answer:ウミガメにも色を見分ける能力があるので虹を見ることができます。しかし、人が見ている虹よりも赤色は見えにくく、青色がはっきりと見え、さらには人には見えない紫外線も見える様です。これは海の中では赤色の光が少なく、青色の光が多い事と関係がありそうです。

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