■昔からいた?久万高原町新記録のカエル
田んぼに水が入り、カエルの鳴き声が賑やかな季節。おなじみのアマガエルやトノサマガエルの他に、茶色のツチガエルなどがよく見つかります。ツチガエルは体にイボがあるため、「イボガエル」の別名がありますが、愛媛県にはもう一種イボガエルと呼ばれるカエルがいます。
その名はヌマガエル。ツチガエルとは、両眼の間に黒い模様があることで見分けることができます。松山市では最も身近なカエルですが、久万高原町では2022年に初めて見つかりました。本種は南日本に多いカエルで、暑さに強いことが特徴。オタマジャクシはなんと、40℃以上の水温でも耐えることができます。温暖化の影響もあるのか、近年本州では、土砂などの資材に紛れて分布を拡大・北上しています。町内ではこれまでに見つかっていなかったため、町外から紛れ込んだ可能性もあります。
久万高原町のヌマガエルは、今のところ露峰のとある水田でのみ見つかっています。身の回りにどんなカエルがいるか、ぜひ注目してみてください。(安田)
▽学芸員のつぶやき
町内にヌマガエルはいないものだと思い込んでいたので、見つけたときはとても驚きました。松山市出身の私からすると、とてもなじみ深いカエルです。
問い合わせ:面河山岳博物館
【電話】58‒2130【HP】http://www.kumakogen.jp/site/omogo-sangaku/
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