■睡眠時無呼吸症候群の検査と治療
今治市医師会 山内淳子
睡眠時無呼吸症候群(SAS)という病気について、どのような病気なのか、治療法について解説いたします。
SASは太ることで、のどの周りに脂肪が付き就寝中にのどの筋肉が緩むことで、呼吸がうまくできなくなり、体に悪影響を及ぼします。特に糖尿病がある人は、血糖値の悪化や糖尿病の合併症である網膜症、神経障害、腎症、大血管症を悪化させる可能性が指摘されています。
SASかどうか簡単に調べる方法の一つとして、STOP-Bang質問紙法があります。3つ以上当てはまるようなら「陽性」となります。自己チェックしてみてください。
(1)大きないびきをかいていますか?
(2)疲労、倦怠感、日中の眠気を感じますか?
(3)他の人から呼吸停止や窒息、喘ぎを指摘されましたか?
(4)高血圧がある、または治療中ですか?
(5)50歳以上ですか?
(6)首回りが40センチ以上ですか?
(7)男性ですか?
陽性なら、次のステップとしてご自宅で検査機器をつけて一晩寝てもらい、睡眠中の無呼吸の有無を確認します。
SASの治療としてはシーパップという方法とSAS治療専用のマウスピースをつけて寝る方法があります。シーパップは寝る際に鼻に特殊なマスクを装着して、鼻から空気を送り込むことで空気の通り道がふさがるのを防ぎます。マウスピースの作成については、SAS専門の歯科の先生とご相談ください。
また、体重を減らすことがSASの改善につながります。食事や運動など毎日の生活を見直しましょう。
※このコーナーの記事は今治市医師会広報委員会のご協力によるものです。
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